焼津の蒲鉾、農水大臣賞受賞
2025-04-03 11:46:15

創業100年の焼津市老舗「サス大酒平」、蒲鉾品評会で名誉の農林水産大臣賞受賞

静岡県焼津市に位置する老舗蒲鉾メーカー、株式会社サス大酒平。創業以来100年を超える歴史を持つこのメーカーが、最近第76回全国蒲鉾品評会で名誉ある『農林水産大臣賞』を受賞した。

この受賞は約700点という多数の出品の中から選ばれるもので、特に優れた製品が評価される中、サス大酒平が製造した「湊(みなと)」という蒲鉾が栄誉を勝ち取った。全国蒲鉾品評会は、1947年に設立された日本かまぼこ協会が主催し、その後援を農林水産省が行う、まさに水産加工品の登竜門として位置づけられている。

審査基準は「美観」「食感」「風味」の三つの要素であり、毎年全国から約200社が参加してくる。賞が授与されるのはわずか7点に過ぎず、この賞を手にすることは極めて難しい。サス大酒平は、その名誉を得ることができたのだ。

受賞商品「湊(みなと)」について詳しく見てみよう。この蒲鉾は、伝統的な石臼製法にこだわり、丁寧に作られている。主原料には白身魚の「グチ」を厳選使用し、その上品な風味と強い弾力が魅力だ。石臼を用いることで、加熱によるたんぱく質の変性を抑え、滑らかな口当たりを実現している。また、この商品名には焼津の港町から人々の心に何かを届けたいという想いが込められており、先代が名付けた「港小町」へのオマージュも含まれている。

製造を手がけたのは四代目清水邦浩氏だ。彼は製造プロセスにおいて、摺り時間や原材料の投入タイミング、さらには設定温度を細かく調整することで、最適な「弾力としなやかさ」を追求してきた。この取り組みは、単なる蒲鉾を超えた「食の芸術品」としての評価を受けるに至っている。

今回の受賞は、厳しい経営環境の中でも、サス大酒平が持つ蒲鉾という原点を見直し、今後のブランドの再定義へつなげるものと位置づけられている。原材料価格や物流コストの上昇が経営に影響を及ぼす中、付加価値が高い製品を求めるビジネスモデルへの転換を急務としており、この受賞がその第一歩となる。この高品質な蒲鉾をもって新たな顧客層との接点を築き、焼津から日本全国、さらには世界へ向けた発信を目指していく所存である。

サス大酒平の所在地は静岡県焼津市本町5-12-7。代表取締役は田代卓靖氏であり、1920年に創業した。蒲鉾以外にも、さつま揚げなど水産練り製品の製造・販売を手がけており、全国のスーパーや専門店、外食産業が主な取引先である。公式サイトも運営しており、興味のある方はぜひ訪れてみてほしい。これからもその伝統と技術を次世代に受け継ぎながら、新たな挑戦を続けるサス大酒平に期待が高まる。


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会社情報

会社名
株式会社橋本組
住所
静岡県焼津市本町2-2-1
電話番号
054-627-3276

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