大ヒットドキュメンタリー映画の書籍化決定
映画『どうすればよかったか?』の監督、藤野知明氏が自身の家族に焦点を当てた新刊を刊行します。この書籍は、2026年1月29日に株式会社文藝春秋から発売されます。この作品は、彼が20年以上にわたって家族の姿をカメラで追い続けた経験を基にしています。
映画の内容と家族の歴史
藤野監督は医学部に進学し、優秀な成績を収めた姉を持っていました。しかし、ある日突然、統合失調症の疑いがかけられ、医師である両親はそれを認めることができず、姉を家庭内に閉じ込めてしまいます。弟である藤野は、両親の判断に疑問を抱きながらも、どのように家族の問題に向き合うべきか苦悩します。
この書籍では、映画に盛り込むことができなかった衝撃の事実や、藤野監督が感じたさまざまな感情を率直に描写しています。家族の過去を追体験することで、「家族とは何か?」という根源的な問いを投げかけます。
書籍の内容
本書には、子供時代の思い出や家族との混乱の日々、さらには姉との関係を深く掘り下げた章があります。それぞれの章を通じて、藤野監督は家族の歴史を紡ぎ出し、悲しみや葛藤、希望を描写します。家族間の複雑な感情を通して、読者は自身の家族との関係を見つめ直す機会を得るでしょう。
書籍目次
1. はじめに
2. 第一章 子供時代の思い出(1966〜1982)
3. 第二章 混乱の日々(1983~1992)
4. 第三章 家族と離れて(1993~2000)
5. 第四章 家族との対話(2001~2008)
6. 第五章 時間を取り戻す(2009~2021)
7. 第六章 姉のいない時間を生きる(2022~2025)
8. おわりに
アンコール上映の決定
この書籍の刊行にあわせ、全国各地で映画のアンコール上映が行われます。東京、名古屋、大阪を含む多くの都市で、藤野監督の舞台挨拶も予定されています。特に、1月24日からの東京・ポレポレ東中野では、書籍の先行販売が行われ、注目を集めています。
監督のコメント
藤野監督は、「家で何が起きていたのか、私が考えていたことを文字にまとめる機会を得ました。姉が発症した経緯を深く見つめ直すことで、読者にはより理解が得られると信じています」と述べています。
藤野知明氏のプロフィール
藤野氏は1966年に北海道札幌市で誕生しました。北海道大学卒業後、映像制作に従事。自主制作のドキュメンタリーに参加しながら、近年は家族の介護に戻り、独自の映像制作を続けています。彼の作品は、社会的問題を取り上げることが多く、多くの人々に感動を与えています。
この書籍は、家族の複雑な感情や困難を描写することで、読者に深い思索を促すと同時に、希望をもたらすものであるといえるでしょう。
書籍情報
- - 書名:『どうすればよかったか?』
- - 著者:藤野知明
- - 判型:四六判並製カバー装
- - 発売日:2026年1月29日
- - 定価:1,650円(税込)
- - 発行元:株式会社文藝春秋