ヘラルボニー、パリ・デザインサロン「Matter&Shape」に初出展
株式会社ヘラルボニーが、同社にとって初めてとなる国際的なデザイン展示会「Matter&Shape」に出展することが決定しました。この展示会は、パリ・ファッションウィークに合わせて開催され、世界中から多様な参加者が集結します。百貨店やセレクトショップ、建築家、デザイナー、さらに美術館やギャラリーなどさまざまなクリエイターが集まるこのイベントは、デザイン業界の重要なプラットフォームとなっています。
今回の出展に際し、ヘラルボニーが追求するのは、日本の豊かな伝統技術を活かしてアートをどう再構築するかというテーマです。ここでは、鈴木盛久工房の南部鉄器、加地織物の西陣織、そして大桐の横振刺繍という、日本が誇る伝統技術とのコラボレーションが実現しました。これによって、アートの魅力を文字通り新たな視点で提示し、迫力や立体感、細部にわたる再解釈が試みられています。
展示内容:多様なアプローチから考えたアート
南部鉄器とのコラボレーション
鈴木盛久工房は、400年の歴史を持つ南部鉄器の名門です。今回、彼らとのコラボレーションを通じて、従来の鋳造技術を駆使し、アートとしての新しい表現を展開しました。ヘラルボニーは、この伝統が持つ優れた造形美と、盛岡から世界への文化創造のビジョンを融合させ、アートの新境地に挑戦しています。
提案する作品には、藤田望人の《小さき林檎》や、伊賀敢男留の《緑の風景》など多彩な作品が登場し、その全てにおいて日本のクラフトマンシップを体感できます。
加地織物による西陣織
次に、加地織物との協業によって実現した作品では、極めて細い糸を使用し、繊細な表現が強調されています。適切な技術を駆使し、色や質感の奥深さを再現したこの作品は、モールヤーンを使用した特別な技術によって独自の風合いを持ち、まるで宝石のように輝く存在感を放っています。
中川ももこが手がけた《無題》からも、加地織物の技術の高さが光ることでしょう。
横振刺繍の自由な表現
最後に、大桐とのコラボレーション作品では、日本の刺繍技法である横振り刺繍がフィーチャーされています。この伝統技術を用いた作品では、職人が約100色の糸を使用し、手作業で布を動かしながら自由に絵を描くように仕上げています。森啓輔の《青春のバラード》は、その自由な筆運びや多彩な色使いを見事に体現しています。
Matter&Shapeの今後の展望
「Matter&Shape」は2026年に第3回を迎える予定で、次回のテーマは「スケール」となっています。このテーマでは、オブジェや時間、空間との関係性を探みながら、現代デザインに対する新たな視点を提供することを目指しています。これにより、厳選されたプロジェクトやプロダクトが紹介されることになります。
株式会社ヘラルボニーのミッション
ヘラルボニーは、「異彩を、放て。」というミッションのもと、障害者のアーティストが描くアート作品の新たな価値を提案し、国際的な文化交流を推進しています。これからも、障害のある作家の作品を通じて、多様性を尊重し、新しい文化の創造に挑んでいくことでしょう。
このような取り組みを通じて、ヘラルボニーは今後もアートの力を利用して障害に対するイメージを変え、新しい文化を届けることを目指しています。