製造業のセキュリティを考える
2024-08-29 09:29:55

製造業におけるサプライチェーン全体のセキュリティ強化の必要性とは

製造業が直面する新たなリスク


製造業は近年、デジタル変革が進む中、新たなセキュリティリスクに直面しています。キャディ株式会社の実施した「製造業セキュリティ実態調査」によると、企業の約93%が自社だけでなく、関連するサプライチェーン全体のセキュリティの重要性を認識していることが明らかになりました。この調査は1059名という幅広い製造業従事者を対象に行われ、業務上でのセキュリティ意識が高まっていることが示されています。

セキュリティ意識の向上


調査結果によると、約80%の回答者が業務上でセキュリティを意識していると回答しました。特に「財務・会計・経理」などの職種でも高い意識を持っていることが確認され、製造業全体でのセキュリティ意識の醸成が進んでいることが伺えます。しかし、これにもかかわらず、専門人材の採用や育成については「まだ足りない」という声が多く、課題は山積みです。

セキュリティのリスクとその実態


調査では半数近くの回答者が、過去5年間で業務においてセキュリティリスクを感じたことがあると回答しています。特に注目すべきは「原価計算」や「マーケティング」といった部門でのリスク認識が高まっていることです。一方で、設計や開発の職種では相対的に低い評価が見られましたが、それでも44.7%がリスクを感じたことがあるとし、すべての部門で注意が必要です。

改善すべきポイント


自社のセキュリティ対応の実態についても、システム導入やガイドラインの制定は進んでいるものの、専門人材の不足が依然として大きな課題であることが確認されました。セキュリティシステムの導入については十分に実施しているという回答が半数を超えていますが、実効性のある専門的対応が欠けている実情が浮き彫りになりました。
さらに、58%の回答者が業務上で機密情報を共有しているという事実も、サプライチェーン全体での適切なセキュリティ対応が必要な理由の一つです。

サプライチェーン全体の重要性


製造業においては、自社の堅牢なセキュリティシステムがあっても、サプライチェーン内にセキュリティリスクが存在する限り、その効果は薄れてしまいます。このため、協力会社に対して同等またはそれ以上のセキュリティレベルを求める声が高まっており、8割近い企業が具体的な対策としてNDAの締結やガイドラインの制定を挙げています。これにより、業界全体でのセキュリティレベルを底上げする動きが期待されています。

結論


デジタル化によって新たなリスクが生まれる現代において、製造業は自らのセキュリティ強化だけでなく、サプライチェーン全体を見据えた対策が求められつつあります。専門人材の育成や協力会社のセキュリティ施策の亜乗りは、業界全体のリスクを低減する鍵です。今後は、これらの課題に対して正面から取り組んでいく必要があります。


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会社情報

会社名
キャディ株式会社
住所
東京都台東区浅草橋4-2-2 D'sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)
電話番号
03-6843-3802

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