ユニファが推進する保育業務のための生成AI実証実験
ユニファ株式会社が、2024年10月より保育施設において生成AIを活用した実証実験を開始します。この実験は、岩手県北上市、神奈川県横須賀市、東京都狛江市の3つの自治体で行われ、「こどもまんなか社会」の実現を目指すものです。近年、保育現場では書類業務の負担が増加しており、保育者が子どもたちと向き合う時間を確保するために、効率化が求められています。この実証実験は、その解決策として生成AIの導入を進める試みです。
1. 実証実験の背景
こども家庭庁が進める「こども・子育て分野における生成AI利用実証」は、地方自治体がAIを活用した場合の効果と課題を明らかにし、それをもとに今後の利用促進を目指すものです。特に保育現場では、日々の記録や書類作成に多くの時間が奪われており、業務の非効率が問題となっています。保育者が記録を取るために必要な多くの書類は、同じ内容をいくつも転記する必要があったり、作業をする時間も限られています。そのため、生成AIの導入による業務の軽減が期待されています。
2. 実証実験の内容
実証実験では、主に2つの取り組みが行われます。1つ目は「ルクミーフォトAI(β版)」の導入です。これにより、園児の個別写真を整理する業務が効率化されます。自動で不適切な写真を検出し、園児ごとの写真の枚数チェックも行います。
2つ目は「ルクミーAIアシスト(たよれるくん)」の使用です。こちらでは、箇条書きからの文章提案、誤字脱字のチェック、外国語の翻訳機能が提供され、文書作成をサポートします。この2つの取り組みを通じて、保育者の業務時間や業務量の変化、生成される文書の精度についての評価が行われます。
3. 期待される効果
生成AIの導入によって、保育者の事務負担を大幅に軽減できることが期待されます。特に、写真整理や文書作成の効率化が進むことで、保育者はより多くの時間を子どもたちとのふれあいに充てることができるようになります。また、保育の質向上や保護者の満足度向上にも寄与することが期待されています。保護者が子どもたちの成長をより楽しみ、保育者への信頼感が深まることで、信頼関係が増進されるでしょう。
4. ルクミーとユニファの紹介
ユニファ株式会社は「ルクミー」という保育関連ICTツールを提供しており、これにより保育者の業務をデジタル化し、効率的にサポートしています。登降園管理や見守り、保育日誌、シフト管理など、多岐にわたる保育業務を一元管理できるのが特徴です。ユニファは、子育てしやすい社会作りに貢献したいという理念を持ち、最新のテクノロジーを駆使しています。これまでに多くの自治体に導入され、数々の受賞歴もある企業です。
この実証実験に成功すれば、さらなる業務効率化と質の改善が期待され、保育者と子どもたちのより良い関係が築かれることでしょう。今後の成果に注目です。