GMOあおぞらネット銀行が顔認証で口座の不正利用を防止する新たな取り組みを開始

新たな不正利用防止策とは？

GMOあおぞらネット銀行が、Liquidと共に個人認証ソリューションを導入し、インターネットバンキングの安全性を大きく向上させる取り組みを発表しました。この取り組みは、特にオンラインサービスの利用が増えている今、ユーザーの口座を第三者から守るために重要な役割を果たします。

不正利用の増加に対する取り組み

近年、フィッシングやなりすましなどによる不正利用の件数が急増しています。警察庁によると、令和6年のインターネットバンキングに関連する不正送金件数は4,369件、被害総額は約87億円にのぼりました。これに対抗するため、金融庁は新しい監視指針を策定し、より強固な認証手段の導入を推奨しています。この背景から、GMOあおぞらネット銀行が採用した顔認証を用いた本人確認システムは、画期的なセキュリティ対策といえるでしょう。

顔認証とパスキーの役割

GMOあおぞらネット銀行の新システムでは、Liquidの「JPKI+（容貌）」機能を用いた顔認証方式が採用されます。この機能により、マイナンバーカードを使った本人確認に加え、顔認証で特定のデバイスに端末を制限（バインディング）することが可能です。これにより、ログイン時にはスマートフォンの生体認証機能である「パスキー（FIDO2）」が活用され、ユーザーの安全が確保されます。

この新しい仕組みによって、口座の不正利用は大幅に減少することが期待されています。特に、「Auth Face」として知られる顔認証の導入は、他行ではまだ実施されていない試みであり、業界でも注目されています。

具体的なセキュリティの流れ

新しいシステムの仕組みは、以下の3つのステップで構成されています：

1. 口座開設時の本人確認：マイナンバーカードに基づいた本人確認が行われ、顔撮影による厳格な審査が実施されます。これにより、偽造書類による口座開設のリスクが大幅に減少します。

2. 端末の登録：登録時に行われる顔認証により、サービスを利用する端末が本人のみに限定されます。これにより、他者が無断で口座にアクセスすることが実質的に不可能となります。

3. サービス利用時の認証：日常的な利用に際しては、パスキー（生体認証）が必須であり、なりすましの危険を排除します。

これらの仕組みにより、口座開設から実際の利用まで一貫してユーザーの安全が守られます。

Liquidの特徴的な技術

Liquidが提供するこのシステムの独自性は、特に「JPKI+（容貌）」機能にあります。公的認証に加えて顔を同時に撮影する技術で、より信頼性の高い本人確認が可能となります。また、取得した顔画像データは安全に蓄積され、サービス利用時に活用されます。この革新的な試みは、金融サービスの新しい基準を築くものであり、今後の展開が非常に楽しみです。

今後の見通し

GMOあおぞらネット銀行とLiquidは、最新技術を駆使し、金融業界における信頼性の向上に寄与することを目指しています。今冬から順次サービスが提供される予定ですが、全口座での適用を考慮しており、特に若年層や法人のお客さまにとっても大きなメリットをもたらすでしょう。これにより、より多くの人々が安心してインターネットバンキングを利用できる環境が整うことが期待されます。

この新しい認証システムは、ユーザーの保護を最優先に考えたものであり、技術の進化によって安全な金融サービスの実現が可能になることを示しています。今後もGMOあおぞらネット銀行とLiquidの取り組みから目が離せません。