サヘル・ローズと根本かおるによる特別対談
2025年の8月27日(水)、教育支援団体「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」が主催するオンラインイベント『学校保護宣言キャンペーン スペシャル対談』が開催されます。このイベントには、俳優で支援活動家のサヘル・ローズさんと、国連広報センター所長の根本かおるさんが登壇します。2人の講演は、紛争の影響を受けた地域における教育の現状や、その中での学校保護の重要性についての理解を促進することを目的としています。
現在、世界では36ヶ国で61の紛争が発生しており、これは1946年以降最多の数字です。このような状況下では、学校や大学が軍事的な標的となり、生徒や教員が攻撃を受けたり、殺害されたりする事件が数多く報告されています。そのため、2015年には教育を守るための「学校保護宣言」が策定されました。しかし、日本政府は未だこの宣言に賛同していないのが現状です。
このオンラインイベントでは、まずサヘルさんと根本さんが、自らの経験をもとに、紛争地域での教育への攻撃の実態や、それを守るための国際的な取り組みについて語ります。また、参加者から寄せられた意見や質問にもお二人が応じる予定です。これは、教育関係者や一般の参加者が、自分たちにできることを考える良い機会となるでしょう。
学校保護宣言の背景と意義
「学校保護宣言」は、武力紛争の影響下にある子どもたちや教育の場を守るための重要な指針です。この宣言に賛同した国々は、学校を軍事的な標的として扱わず、教育を守るための具体的な措置を講じることが求められています。2025年6月時点で、121か国がこの宣言を支持していますが、日本はその中には含まれていません。
この事態を受けて、「学校保護宣言キャンペーン」と呼ばれる国民的な活動が展開されています。国内の各地でのワークショップや授業を通じて、教育の重要性や「学校保護宣言」が必要な理由についての啓発を行いながら、署名活動を進めています。特に、若い世代にこの問題に関心を持ってもらうため、多くのユース世代や教育関係者の参加を呼びかけています。
サヘル・ローズの背景と活動内容
サヘル・ローズさんはイラン出身の俳優であり、彼女自身も幼少期に多くの困難を経験しました。彼女は7歳までイランの児童養護施設で過ごし、8歳で日本に移住しました。以降、舞台や映画で幅広く活躍し、さらに人権活動家としても知られています。特に、2020年には人権活動家としての業績が評価され、アメリカで賞を受賞しました。また、昨年にはエッセイと絵本の出版も果たし、今後の活躍にも期待が寄せられています。
根本かおるのキャリアと視点
根本かおるさんは、国際関係の専門家として長年国連での勤務を行っています。彼女は難民支援の活動に従事した経験から、紛争地域における教育の重要性を強く訴えています。彼女のキャリアは、教育がどのように守られるべきか、そのために何が必要かを考える上で非常に重要です。そして、彼女が提唱する内容は、参加者にとって非常に価値あるものになるでしょう。
この対談は、現実の問題や課題に真摯に向き合う貴重な機会であり、多くの方々にご参加いただきたいイベントとなっています。事前申し込み制なので、ぜひともお早めに登録をお願いいたします。参加者が自らの意見を発信し、教育における新しい視点を持つ一助となることを期待しています。