糖尿病専門医が教える、血糖値を下げる食事の新常識
2024年12月18日、株式会社KADOKAWAより新たに発行される『血糖値は食べながら下げるのが正解』は、糖尿病専門医である大坂貴史氏が執筆した一冊です。本書では、糖尿病や血糖値に関する誤解を解明し、血糖値を安定させるための具体的な食事法を提案しています。
糖尿病の現状と新たな提案
日本では、40歳以上の男性の約3人に1人、女性の4人に1人が糖尿病またはその予備群とされ、これは「国民病」とも言えます。糖尿病は慢性的な血糖値の上昇を伴う病気ですが、その理解は依然として誤解が多いのが実情です。大坂氏は、最新の研究結果に基づき、一般に言われる食事法の常識に一石を投じています。
血糖値を下げるための食事法
本書の中で紹介されている主なポイントは以下の通りです。
1.
主食からの食物繊維の摂取 - 米などの穀物をしっかり食べることで、血糖値が安定しやすくなります。
2.
高タンパクな食品の摂取 - そばやパスタは、良質なタンパク質源を提供します。
3.
食物繊維が豊富な食材の選定 - 豆類、芋類、海藻類を意識的に取り入れることが推奨されます。
糖尿病を持つ日本人の中には、肥満ではなく、逆に筋肉量が少ないケースも多いのが特徴です。筋肉が少ないと血糖値は上昇しやすくなります。筋肉はエネルギーを消費するため、血中の糖をエネルギーとして利用するベースが大切です。したがって、食事からはしっかりとタンパク質を摂取することが重要です。
栄養バランスを考えた食事
著者は、動物性タンパク質だけでなく、ブロッコリーや枝豆といった植物性のタンパク質も積極的に取り入れるよう提案します。これにより、脂質を抑えながら、必要な栄養をしっかりと摂ることができるのです。この新たなアプローチは、血糖値を安定させる上でも効果的です。
カスタマイズされた食事法
本書では、診察室での患者との具体的なやり取りが再現され、それぞれの心や体に合った食事法を見つける手助けをしています。読者が自分に合った食事スタイルを見つけ、長期的に続けるためのヒントが詰まっています。
大坂貴史氏のメッセージ
著者である大坂貴史氏は、糖尿病についての誤解が多く存在することを危惧しており、その中でも特に「糖質制限」が注目されています。彼は、過剰な糖質制限が健康に与える影響について警鐘を鳴らしており、最新の研究結果に基づいたアプローチの必要性を説いています。
彼は、定期的にアップデートされる科学的な情報が、過去の常識を覆すことがあることを強調しています。糖尿病の管理においては、血糖値の調整が健康の基盤であり、より良い食習慣を身につけることが重要であると考えています。
書籍情報
- - 書名: 血糖値は食べながら下げるのが正解
- - 著者: 大坂貴史
- - 定価: 1,650円(本体1,500円+税)
- - 発売日: 2024年12月18日(水)
- - 判型: 四六判
- - ページ数: 240ページ
- - ISBN: 978-4-04-607268-9
本書は、血糖値を改善したい全ての方にとって参考になるべき一冊です。具体的なアプローチが盛り込まれており、読み進める中で新たな発見があることでしょう。