日本の2026年卒学生を対象にした,就職人気企業のランキングが発表されました。この調査は株式会社学情が行い、文系と理系の視点から企業評価を行っております。
文系部門の動向
文系において、最も人気のある企業は伊藤忠商事です。伊藤忠は、資源価格の変動に左右されない非資源分野に焦点を当て、その業績は他社と比較して安定しています。また、アパレルやコンビニ業界にも進出しており、その親しみやすさが学生に支持されています。2位にはオリエンタルランド、3位には集英社が登場。集英社を筆頭に、文系のトップ10には「マスコミ」関連の企業が多く見られます。具体的には、東宝、講談社、KADOKAWA、小学館などが名を連ねており、マスコミ業界の人気が浮き彫りになりました。
理系部門の動向
理系については、トップ企業が味の素となっており、食品業界が強いことが特徴です。食品関連が30位中10社を占め、森永製菓や日清食品などの企業が含まれています。また、IT業界の浸透も顕著で、NTTデータグループやグーグルといった企業が上位に位置し、多くの学生を引きつけています。
ジョブ型採用の台頭
最近では、初期配属の明確化を図る企業が増えてきており、この傾向はいずれの部門でも共通しています。特に、職種別採用やコース別採用を導入している企業は、学生からの支持が集まっています。この背景には、若い世代が自身のキャリアを自律的に考え、明確な仕事内容が提示される「ジョブ型」採用に対する関心が高まっているためです。
このランキングは、昨年からの業績や人気の変化を反映しつつ、企業選びにおいては重視される要因が異なることを示しています。文系にはエンターテインメントやマスコミ関連の人気が根強くあり、理系は食品とITの両業界が強い結果となりました。これから就職活動を行う学生たちにとって、この調査結果は重要な指針となるでしょう。
調査概要
本調査は2024年4月1日から2024年10月31日まで行われ、全国大学の3年生と大学院1年生を対象に5,476件の有効回答が得られました。調査を通じて、企業に対する学生の関心や倍率を理解する良い機会となりました。調査結果は今後の就職活動にも大きな影響を与えることでしょう。