九州大と共同開発した新技術でヘアカラー時の頭皮炎症を抑制

九州大学と野口総合研究所が開発した革新的なヘアカラー技術

九州大学と株式会社野口総合研究所が共同で開発した新しいヘアカラー技術が、頭皮炎症を効果的に抑えるとして注目を集めています。この技術は、特に白髪染め時に発生する活性酸素を低減し、頭皮へのダメージを軽減することを目指しています。

特許取得の背景

従来の毛染め製品は、芳香族アミン化合物であるパラフェニレンジアミン（PPD）などの化合物を使用しており、その便利さゆえに多くの消費者に利用されてきました。しかし、これらの成分は頭皮に刺激を与え、炎症やかゆみを引き起こすリスクがあります。最近では、低刺激性の毛染め剤の需要が高まっており、自然由来の成分を求める声も増えています。

新技術の特徴

本特許技術では、「糖鎖栄養素抽出液」が主要成分として用いられています。研究の結果、この成分がヘアカラー施術中に発生する「ヒドロキシラジカル」の生成を大幅に抑制することが確認されました。特に、実験では使用したカラー剤全体の5%で炎症物質が6割減少するという結果が出ています。

サロンでのモニター調査によると、85%以上の参加者が、かゆみの低減や頭皮保護効果を実感していると回答。この結果は、新技術の効果的な実証となります。

安全性と使いやすさ

九州大学の富川博士は、「本研究において、糖鎖栄養素抽出液とPPDを含むヘアカラー剤の併用が細胞傷害性や酸化ストレスを抑制できることを実証しました。」と説明しています。この技術は、ヘアカラーのクオリティを損なうことなく、頭皮炎症を効果的に抑えられる安全なものであることが確認されています。

使い方もシンプルで、従来のヘアカラー手法にそのまま取り入れることが可能です。これにより、今後は老舗のサロンでも負担の少ないヘアカラー施術が実現できるでしょう。