2024年版 大企業におけるSaaS活用の実態
テックタッチ株式会社が実施した「2024年版 大企業のSaaS活用に関する実態調査」では、従業員数1,000名以上の大企業を対象にSaaSの導入状況とその活用実態を明らかにしました。本調査は、2023年にも行なった同様の内容の調査の定点観測として位置づけられています。
調査結果のハイライト
1.
SaaSの導入率は74.1% で、2023年と同程度
2. SaaSを十分に使いこなせていない大企業は60.7%で、2023年比で「かなりある」との回答が増加
3. 使われていない理由として「従業員が意図した通りに使っていない」という回答が上昇
調査概要
- - 調査名称: 2024年版 大企業のSaaS活用に関する実態調査
- - 調査方法: IDEATECHが提供するリサーチデータマーケティング「リサピー®︎」を利用したインターネット調査
- - 調査期間: 2024年8月23日〜同年9月9日
- - 対象: 大企業(従業員数1,000名以上)の情報システム担当者522名
詳細な調査結果
「あなたのお勤め先では、SaaSを導入していますか?」という質問に対し、74.1%が「はい」と回答しました。この数字は、2023年の74.7%に比べ、横ばいの水準です。具体的に、導入しているSaaSの種類に関しては「1~4個」と「5~10個」がそれぞれ22.0%と20.4%となっており、多くの企業が複数のSaaSを取り入れていることが伺えます。
一方で、42.9%の企業が「昨年よりSaaSの導入数が増加した」と回答したものの、2023年よりも10.0ポイント減少したことが気になる点です。このことは、SaaSの導入に対する熱意が減少している可能性を示唆しています。
SaaS導入の課題
調査では、60.7%の企業が「十分に使いこなせていないSaaSがある」と回答しており、その内訳を見てみると「かなりある」の割合が18.6%に上昇しました。主な理由として、
複雑なシステムの分かりにくさや
マニュアルの作成・修正ができる従業員の不足が挙げられています。また、「従業員が意図した通りに使えていない」という回答も40.4%と高い数値を示しました。
移行のための対策と今後の展望
調査を行った結果、ノーコードのガイドやナビゲーションサービスに興味を持つ企業が6割以上存在することが明らかになりました。これらのサービスは、SaaSの早期導入と利用の促進につながると期待されています。今後、大企業がSaaSの恩恵を最大限に受けるためには、教育やサポート体制の強化が必要です。
導入後のアクション
SaaSの再活用のためには「勉強会・研修会の開催」や「サービスごとのマニュアル作成」が効果的です。企業は、システムの活用を円滑に進めるためにこれらの施策が求められています。
この調査からは、SaaS導入の進展とともに、その活用における課題も依然解消できていないことが分かります。SaaSの効果的な利活用を推進するため、企業は適切な対策を講じていく必要があります。
本調査の詳細なレポートは、
こちらからダウンロードできます。