牛の飼養管理改善に向けた新たな実証実験
株式会社カクイチとデザミス株式会社は、持続可能な畜産業の実現に向けて、ウルトラファインバブル(UFB)水を利用した牛の飼養管理改善に関する共同実証実験を開始しました。この実験は、現在の畜産業が抱える多くの課題に対処するための革新的なアプローチとして注目されています。
背景と課題
近年、畜産業界では健康維持や病気の予防、生産性向上、環境負荷の低減などの課題がますます重要視されています。特に、牛のストレス管理や衛生管理はアニマルウェルフェアの観点からも欠かせない要素です。そんな中、UFB水の利用により、これらの問題を解決する手法が模索されています。
実証実験の概要
実験では、カクイチが開発したUFB発生装置から得られるUFB水を牛の飲用水として使用し、その影響を調査します。UFB水は非常に小さな気泡を含み、高い浸透性を持つため、農業や工業で広く使われていますが、畜産分野での効果については未だ検証が進んでいません。実験により牛の行動や健康状態への影響を科学的に評価し、実証することで、UFB水の有効性を明確にすることを目指します。
両社の役割
カクイチは、UFB発生装置を提供し、実験環境における水の安定供給を行うとともに、技術的なサポートを行います。一方、デザミスは自社の牛群管理システム「U-motion」を使用して、牛の行動や健康指標に関するデータをリアルタイムで収集・分析する役割を担います。これにより、UFB水を導入する前と後の変化を客観的なデータに基づいて評価することが可能になります。
期待される効果
この実証実験によって、カクイチのUFB技術とデザミスのデータ解析技術が融合することで、従来の経験則に頼らず、定量的な効果の把握が期待されます。得られた知見は、今後の畜産業における技術の有効性確認に役立つだけでなく、生産性の向上やアニマルウェルフェアの改善、環境負荷の低減といった面でも大きな貢献を果たすでしょう。
今後の展望
さらに、実験の成果を受けて、今後は乳牛だけでなく肉用牛に対しても同様の実証実験を実施し、より多様な畜種におけるUFB水の効果を解明していく予定です。これにより、先端技術とデータを駆使した持続可能な畜産の実践が進むことが期待されています。
企業情報
- - 株式会社カクイチ: 創業から140年以上の歴史を持つこの会社は、農業改善事業やSDGsを重視した様々な事業展開に取り組んでいます。
- - デザミス株式会社: 2016年に設立された企業で、畜産IoTシステムの開発を通じて、農家とともに新しい未来を築くことを目指しています。
お問い合わせ
本プロジェクトに関する詳細は以下の連絡先にお問い合わせください。