プロロジスが物流施設に系統用蓄電池を設置し電力供給へ参入!
プロロジスが物流施設に系統用蓄電池を設置
物流不動産のグローバルリーダーであるプロロジスが、国内の不動産業界において初めて物流施設に系統用蓄電池を設置することを発表しました。これにより、エネルギー事業への新たな進出を図り、電力市場への参入を目指す取り組みが進行中です。
事業概要
今回、プロロジスが計画しているのは、千葉市にある「プロロジスパーク千葉1」の敷地内に配置される系統用蓄電池です。出力は2MW、蓄電容量は6MWhを予定しており、敷地内の駐車場の未利用スペースを活用して設置されます。設置工事は2023年12月から開始され、2026年4月からは電力量市場への参入が見込まれています。
需給調整市場の重要性
需給調整市場は、電力の需給バランスをリアルタイムで調整するための取引市場で、2021年に創設されました。2024年4月から全面開場となるこの市場は、需給の不均衡を防ぎ、電力の安定供給や価格高騰リスクを低減する役割を担っています。再生可能エネルギーの普及に伴い、発電量の変動が大きくなる中で、需給調整の重要性も増加しています。
しかし、日本国内においては大型蓄電池の利用や需給調整市場への参入がまだ発展途上で、他業種からの参入事例は少ない状況です。高い初期投資や運用開始に至るまでの手続きの煩雑さ、時間の制約がその要因とされます。また未成熟な需給調整市場により、長期的な市場動向の予測や価格変動リスクも懸念されるところです。
プロロジスの取り組み
プロロジスは、これらの課題に対してリスクを軽減しつつ迅速に事業化できる点に注目しました。過去のエネルギー事業における知見を活かし、社会的な意義を重視しながら再エネ拡大の推進に貢献していく方針です。これにより、電力システムの安定化にも寄与することを目指しています。
先進のエネルギー事業
プロロジスは太陽光発電パネルの設置を進めており、2025年5月時点で発電能力は約75MWに達しています。また、非化石証書を活用し、企業の電力グリーン化を後押ししています。これまでに物流施設間での自家消費余剰の自己託送や電力販売など、様々なエネルギー事業を実施してきました。
最新の取り組みとしては、再生可能エネルギー由来のデータセンターへの給電や、電力効率化に向けた新しいシステムの導入などが挙げられます。
結論
プロロジスは今後も入居カスタマーのニーズに応えるため、物流効率化を進めつつ、エネルギーの創出と活用を通じて社会的な課題に取り組んでいくことでしょう。この系統用蓄電池の導入は、新たなビジネスモデルの確立へとつながる期待を抱かせます。
会社情報
- 会社名
-
株式会社プロロジス
- 住所
- 東京都千代田区丸の内東京ビルディング21階
- 電話番号
-