音で走るスプリント
2025-04-11 11:15:19

音を使ったスプリント走の新指導法が明らかに!

音を活用したスプリント走への新たなアプローチ



近年、スポーツにおけるトレーニングや指導法は日々進化しています。その中でも、音を用いた指導法に新たな可能性が見いだされました。早稲田大学の研究グループが発表した内容によると、聴覚ガイドであるメトロノームの利用がスプリント走におけるパフォーマンス向上に寄与することが明らかになりました。

研究の背景


過去の研究では、音楽やメトロノームを使った聴覚ガイドが、特に低速のジョギングや長距離ランニングのピッチを変化させることが確認されています。しかし、高速度でのスプリント走における具体的な効果はあまり知られていませんでした。そこで、この研究では中学生を対象にスプリント走時のピッチとストライドに与える影響を検証しました。

聴覚ガイドを利用した実験


研究グループは、メトロノームを用いてピッチとストライドを調整する実験を実施しました。実験では、テンポが遅いメトロノーム(90%)と速いメトロノーム(110%)を設定し、これらの条件下で中学生の自然なスプリント走中のデータをビデオカメラで収集しました。

結果は意外なものでした。遅いテンポのメトロノームを用いた際、ストライドが増加する一方でピッチは減少し、速いテンポでは逆にピッチが増加することがわかりました。このように、メトロノームの音がスプリント走の動作を調整できることが示されたのです。

今後の発展


今回の研究結果は、コーチングにおける指導法に大きな変革をもたらす可能性があります。音による非言語的な指導法は、選手のスキルレベルや言語理解力に依存しないため、幅広い年代に応用することができます。また、音楽やメトロノームを介した指導は、トレーニングに革新をもたらし、特に陸上競技の指導者にとって有益な情報となるでしょう。

しかしながら、メトロノームの音に対する選手の注意が走速度にも影響を及ぼすことも判明しており、今後は最適なテンポ設定の研究が必要です。さらに、トレッドミル等の制御された環境でのテストにより、より実践的なトレーニング法を確立することが求められています。

研究者の言葉


「本研究を通じて、聴覚ガイドの効果が具体的に示されたことは大きな成果です。今後も異なる条件下での検証を続け、陸上競技指導の新たな手法として確立させたいと思っています」

この新たなアプローチは、スプリント走指導だけでなく、健康増進やフィットネス分野への応用も期待されています。聴覚ガイドの力を借りて、次世代のアスリートの成長をサポートする道が広がっています。


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