TOPPANデジタルが新たな製造DXソリューション「装置情報レポート」を開始
TOPPANデジタル株式会社(本社:東京都文京区)は、製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する新サービス「装置情報レポート」の提供を2025年7月10日より開始すると発表しました。これは、同社が販売している製造DX支援ソリューション「NAVINECT®(ナビネクト)」の新たな機能であり、工場や製造現場から収集されたデータの管理・分析を自動化し、現場の課題を早期に発見・改善することを目的としています。
製造業の現状と新サービス開発の背景
近年、製造業ではリスク分散や輸送効率向上のため、複数の工場で同一製品の生産を行うケースが増えています。しかし、各工場間でのデータ共有が不十分であり、各拠点での改善活動が行われることが多く、全体としての最適化が図られていないという問題がありました。また、現場の人手不足によって、設備保全や維持管理に必要な人員が不足し、異常やトラブルの早期発見が困難な状況も見られます。そのため、情報の迅速な共有や異常の早期発見に寄与する新しい仕組み作りが急務となっています。
TOPPANデジタルは、これらの課題に応じて「装置情報レポート」サービスの提供を決定しました。これにより、任意のデータ項目の選択や工場間でのデータ比較機能が追加され、製造現場内外での情報管理が更に強化されます。これによって、リアルタイムでの情報共有を実現し、全体最適に向けた改善活動を促進します。
装置情報レポートの特長
1. 複数拠点でのリアルタイム情報共有
本サービスでは、工場間や装置メーカーとリアルタイムで装置情報を共有することが可能です。各製造ラインから収集された稼働データや異常アラーム情報を自動的にレポートとして可視化します。これにより、同一製品を生産する工場同士での歩留まりや稼働率の比較が容易になり、早期の要因分析ができます。
2. セキュリティ管理とカスタマイズ性
共有する装置情報は、社内外の各拠点に応じて設定可能です。社外秘情報に関しては厳正な制限が設けられ、安全な情報共有を実現しています。また、TOPPANグループのセキュリティ管理下で提供されるため、より安心して業務を推進できます。
3. 業務の効率化とデータ一元管理
装置データの自動収集により、各製造現場での手作業によるデータ集計が大幅に削減されます。また、NAVINECTとの連携により、装置情報のみならず、在庫や工程情報をクラウド上で統合的に管理できます。これにより、製造現場全体のDX促進が期待されます。
今後の展望
TOPPANデジタルは、「NAVINECT®」を製造業を中心に提供し、2025年度中に110社への導入を目指しています。本サービスの開発にあたり、リアルデータを基にした分析や改善活動を支援するための多様な製品を開発していく方針です。また、幅広い業界での利用を見込んでおり、様々な業種への導入が期待されます。
結論
「装置情報レポート」は、製造現場のデジタル化を支援する重要な一助となるでしょう。TOPPANデジタルが提供するこの新サービスにより、製造業全体の課題解決と情報共有の効率化が進むことが期待されます。今後も、デジタル技術の進化と共に製造業の変革が促されることに注目です。