ミズノが「MOBILARIA β」を発表、新たなモビリティの形を提案

ミズノ新モデル「MOBILARIA β」の魅力

2023年10月30日から11月9日まで、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2025」において、ミズノが新たに発表したCFRP板バネフットギアコンセプトモデル「MOBILARIA β（モビラリアベータ）」が注目を集めています。この革新的なギアは、ユーザーに新しい移動体験を提供することを目指しています。

モビリティの新たな定義

ミズノグローバル研究開発部は、「履物」を「モビリティ（移動手段）」と認識し、身体を使った快適な移動の追求に努めています。テクノロジーの発展により便利になった現在の社会において、楽しい移動を実現するための新しい価値開発を提案しています。このコンセプトのもとに生まれた「MOBILARIA β」は、移動を捗らせるだけでなく、利用者がその場を楽しむことを重要視した製品です。

高度なカーボン技術を採用

「MOBILARIA β」は、競技用義足の開発で培ったカーボン技術を積極的に取り入れています。アッパー部とブレード部には、ミズノのシューズ製造ノウハウが活かされています。ブレード部は、接地時にたわみ、力を効率よく地面に伝えることで、走行時のパフォーマンス向上を図ります。さらに、かかと部分でしっかりとホールドし、靴ひもを調整できることで、ユーザーの脚と一体化する設計が特徴です。これにより、「MOBILARIA β」は下肢のメカニズムを変革し、効率的な走行を実現します。

イノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」

このCFRP板バネフットギアの開発は、2022年11月に稼働したイノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」で行われました。このセンターは「はかる」「つくる」「ためす」を高速で回転させることを目的としており、CFRP板バネの製作プロセスは大幅に短縮されており、試作工期を約93％、試作開発費用を約8分の1に削減しています。これは3Dプリンターの利用により実現された成果であり、ミズノの先進的な取り組みを象徴しています。

カーデザイナー山本卓身氏との協業

デザイン面では、カーデザイナーの山本卓身氏との共創が行われました。彼は「履物はモビリティの原点」とし、この理念に基づき「MOBILARIA β」のコンセプト立案からデザインに至るまでを共に取り組み、新たな価値創造を目指しています。

人間拡張技術に向けた挑戦

ミズノは、人間の身体的な能力を進化させる「人間拡張（Human Augmentation）」にも挑戦しています。デジタル技術が進化する中、人々が自らの身体を自在に操れる社会を実現し、誰もが前向きに「やりたいことをやろう」と思えるような環境を構築することを目指しています。シニア、障がい者、妊婦、子どもなど全ての人々に対し、ミズノのスポーツテクノロジーを活用することで、活動的で充実した生活を提供することを志しています。