金融安定理事会本会合議事要旨が公表、カナダ・トロントで開催

金融安定理事会(FSB)は、6月14日にカナダ・トロントで本会合を開催し、議事要旨を公表しました。

今回の会合は、FSB議長を務めるクラース・クノット蘭中銀総裁の議長のもと、FSBに参加する各国・地域の監督当局、財務省、中央銀行に加え、関係国際機関や金融分野の国際基準設定主体の代表者から構成されました。

議事要旨では、金融安定に関する重要な議題が議論されたことが明らかになっています。具体的には、以下の項目が挙げられます。

気候変動リスクの金融システムへの影響: 気候変動が金融システムに与えるリスクを評価し、対応策を検討するためのフレームワークを策定することについて議論しました。
デジタル資産: デジタル資産のリスクを評価し、規制のあり方について議論しました。特に、ステーブルコインやデジタル通貨の台頭が金融システムに及ぼす影響について検討されました。
金融包摂: 金融サービスへのアクセスが不十分な層への金融サービス提供を促進するための政策について議論しました。
金融セクターのサイバーセキュリティ: 金融セクターのサイバーセキュリティ強化に向けた国際的な協力について議論しました。

FSBは、これらの議題について、今後も継続的に議論を進め、国際的な金融システムの安定維持に向けて取り組むことを表明しています。

議事要旨の詳細は、金融安定理事会ウェブサイト(https://www.fsb.org/)で確認できます。
今回のFSB本会合では、気候変動リスクやデジタル資産など、現代社会における新たな課題に対する議論が活発に行われたことがわかります。特に、気候変動リスクは、金融機関のポートフォリオや金融市場全体に影響を与える可能性を秘めているため、国際的な協力による対応が不可欠です。

また、デジタル資産の台頭は、金融システムに新たなリスクと機会をもたらしています。FSBは、デジタル資産の適切な規制や監督体制を構築することで、その潜在的なリスクを抑制し、イノベーションを促進する役割を担うことが期待されます。

今後のFSBの動向は、世界経済の安定に大きな影響を与えるため、注目していく必要があります。

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