動物避難所協会
2022-08-03 11:00:10

ペットと共に避難できる未来を目指す動物避難所協会の取り組み

日本各地での災害時、ペットの飼い主にとって避難行動は大きな課題となっています。特に、学校や公民館などの避難所がペットの受け入れを行わない場合、飼い主は家族同様のペットを置いて避難することをためらってしまう場合があります。これは、特に高齢者にとっても同じことが言えます。たとえば、台風などの災害時に、高齢者が避難をためらう理由として「ペットがいるから」との声が聞かれています。こうした状況から、ペットの災害対策が不十分であることは、飼い主の避難行動を妨げ、被害を拡大させる要因となっているのです。

そこで、NPO法人全国動物避難所協会が立ち上げたプロジェクトが注目されています。この協会は、全国に動物避難所を開設し、飼い主とそのペットが安心して避難できる環境を整えることを目指しています。動物避難所とは、飼い主が安心してペットとともに避難できる場所を指し、全国で現在は5か所の登録があります。協会は、さらなる動物避難所の設立に向けて、セミナーや活動説明会を通じて参加者を募っています。

加えて、協会が進める「ペット防災基金」は、地域間の支援ネットワークを形成するものです。災害発生時には、被災地に動物避難所を開設し、他地域から物資や支援金を送ることで、地域間で支え合う仕組みを作ろうとしています。この基金により、動物避難所だけでなく、飼い主同士の支え合いの場を提供することも考えられています。

2022年8月1日からは、この基金設立を目指し、マンスリーサポーターの募集も始まりました。月額500円からの支援で会員になることができ、特典としてペット防災セミナーに参加できるほか、寄付金の一部は活動費や基金設立のための準備金として使用されます。

さらに、8月24日には会員向けのペット防災セミナーが開催され、ペット防災サポート協会の理事長であり協会の理事でもある三浦律子氏を講師に迎え、避難時の選択肢やペット防災の基本についての講義が行われます。このような取り組みは、災害時における飼い主とペットの安全を確保するために重要です。

全国動物避難所協会は、岐阜県岐阜市に本部を置き、代表の奥田順之氏が中心となり、啓蒙活動や具体的な避難所の開設に努めています。ペットと共に安心して避難できる社会を目指すこの団体の活動は、今後の災害時における新たな希望を育むことが期待されています。

会社情報

会社名
特定非営利活動法人全国動物避難所協会
住所
岐阜県岐阜市岩地2-4-3
電話番号

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