白馬村の未来
2025-09-02 15:05:25

白馬村が直面する地価高騰と地元経済の新たな挑戦

白馬村では近年、「第二のニセコ化」とも称される地価の高騰や地元の住民離れが進行しています。特に2015年以降、国外からの観光客や投資家の増加により別荘需要が急増し、北城地区の地価はこの10年間で約2倍に跳ね上がりました。その影響で、若い世代や子育て世代が地域を離れ、周辺エリアへの転出が目立つようになっています。観光シーズン中には人手が不足し、飲食店や宿泊施設の臨時営業停止が頻発している状況です。地元の老舗旅館も、後継者不足や経営の悪化によって相次いで廃業に追い込まれ、地域経済の基盤が危機に瀕しているのです。外国資本による空き家の購入が加速する中、住宅価格の高騰がさらなる住民の生活を圧迫しているのが現状です。

このような中で、有限会社ぴー坊が運営するグランピングとサウナを組み合わせた宿泊施設「From P」が注目を集めています。創業38年の歴史を持ち、三代目である大塚栄青氏が手掛けたこの施設は、2021年に新たに立ち上げられました。コロナ禍の影響で観光業が苦境に立たされる中、地元の仲間や職人たちとの協力を得て、金融機関から資金調達も行いました。このあたりでの取り組みが功を奏し、同施設の売上高はわずか3年で10倍に増加しました。

From Pでは、リモートワーカーの利用を見込み、来店しやすい平日のプランを提供。週末には20〜30代のカップルが記念日を祝うために訪れるなど、様々な形での需要を掘り起こしています。インバウンドに依存せず、地域の住民や観光客をつなげる新たなモデルを模索する中で、SNSを使用しての情報発信も効果を上げています。その結果、地元に帰りたいという希望を持つUターン希望者や、高齢者以外の求人を求める都市部からの移住者が増加しつつあるのです。不況を乗り越え、共感型の観光モデルを抱えるFrom Pは、地域の雇用機会に革命をもたらす存在となっています。

「白馬に戻りたい」と語る元教員でFrom Pの社員である横田隆弘氏は、こう述べます。「白馬の自然や人々の温かさが魅力で、何度も通ううちに暮らしたいと感じるようになりました。From Pの熱意に共感し、自ら連絡を取り入社しました。今は地域に貢献できる仕事に夢中です。」

地元の観光事業者もこの潮流を受け、「From PのようにSNSで共感を得た人材が集まっているのは、時代の変化を感じる」と繋がりを持ちたいと語っています。

「白馬が好きで戻ってきたけれど、若者が出て行く中で住みにくい環境が生まれてきた。だからこそ、自分が住み、働ける場所を作りたいと思ったのです」と大塚代表は強い意思を示します。地域の魅力を発信し、新たな観光形態を創造することが目標なのです。

2025年には記者向けの特別イベント「サウナ会議」が開催される予定で、地元のキーパーソンとの直接対話が予定されています。これにより、白馬村が抱える現状や課題を肌で感じてもらい、地域の一員としての意識を深める機会となるでしょう。日程は2025年7月21日、場所はFrom Pです。

順次取材依頼も受け付けていますので、興味がある方はぜひお問い合わせください。地域の未来を共に見つめ、支えていくための一助となっていただきたいと思います。


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会社情報

会社名
有限会社ぴー坊
住所
長野県北安曇郡白馬村北城3020-45
電話番号
0261-72-3780

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