対話型ODR『ワンネゴ』が受賞した理由とは
4月15日と16日、千葉県の幕張メッセで行われた「Startup JAPAN EXPO 2026」のピッチコンテスト「Dream Pitch」で、AtoJが開発したオンライン紛争解決サービス「ワンネゴ」がWinnerを獲得しました。この受賞は、少額債権における新たな解決手段として『ワンネゴ』が注目されたことを意味します。
受賞の経緯
AtoJは、「法の安心を、世界中の手のひらに。」というビジョンのもと、オンライン紛争解決(ODR)を通じて、特に解決手段が限られている少額債権の領域において、対話型の選択肢を提供しています。
この新しいアプローチは、多くのビジネスパーソンに好評を得ました。
日本の司法の現状
日本では、紛争のうち約80%が司法にアクセスできていないと言われています。この背景には法務市場の拡大と、市場に残る「空白地帯」が存在していることが挙げられます。特に少額債権の債権回収は、コスト面や手続きの煩わしさから泣き寝入りせざるを得ないケースが多くあります。これに対し、ODRという新しい技術を活用することで、法的手段の利用が促進されています。
ワンネゴの特徴
「ワンネゴ」の最大の魅力は、簡単な申立てが可能な点です。申立てには、名前、金額、連絡先の3つの情報のみが求められます。これにより、ユーザーは新たな情報収集の手間が省け、迅速に手続きを進められます。
さらに、受け取る側には使いやすいUI/UXが設計されており、通知を受け取った方が簡単に選択肢を選ぶだけで対話が可能です。「身に覚えがない」「払えるなら分割にしたい」など、様々なニーズに対応します。この設計のおかげで、これまでゼロだった解決率を約50%にまで引き上げることに成功しました。
成果と未来への期待
「ワンネゴ」は、サービス開始からわずか1.5年で3万件以上の申立てを受け付け、合計取扱金額は7億円を超えました。解決実績は50%を超え、従来の督促業務の90%を削減することも実現しています。199件の案件では、導入後150%の回収率を実現した経緯からも、その効果が伺えます。また、フィットネス業界では、再入会のきっかけとなるなど、実際の顧客関係の改善に寄与しています。
代表のコメント
受賞の際、共同創業者の冨田信雄CEOは、「ODRが日本のスタートアップエコシステムで認知されつつあることを示すものです。法律家の専売特許ではなく、テクノロジーと適切なUXを活用すれば、より多くの人が公平に問題を解決できる社会を目指します」と語りました。
このように、株式会社AtoJは今後も「大いなる8割」を埋めるために、ODRの活用を通じてより良い社会の実現に向けて努力を続けていきます。今後どのような技術革新やサービス展開がなされるのか、その動向に注目です。
AtoJについて
大阪を拠点とする株式会社AtoJは、2020年に設立され、オンライン紛争解決プラットフォームの開発と運営を行っています。「Access to Justice」—法の安心を世界中の手のひらにという理念のもと、顧客の信頼を得ながら成長を続けています。