高校生が挑む新たな挑戦 「LOCAL FISH CAN グランプリ2025」
全国の高校生を対象とした「LOCAL FISH CAN グランプリ2025」が、今年も盛大に開催されます。この大会では、地域特有の海の課題を解決することを目的とし、各地の高校生たちが「LOCAL FISH」と呼ばれる課題魚を使用したオリジナル商品を考案し、競い合います。
本年のエディションには、過去最多となる61チームが参加し、厳正な審査のもと一次審査を通過した14チームが、オンライン形式で行われた二次審査に臨みました。その結果、最終的に選ばれた9チームが、11月16日に東京・中野で行われる決勝大会に進出することが決まりました。
2025年の大会概要
「LOCAL FISH CAN グランプリ」は2021年から始まった年次イベントで、毎年多くの高校生が全国各地から参加しています。この大会の最大の魅力は、学生たちがただのアイデアを形にするのではなく、地域の海洋問題についての理解を深め、解決策を考える過程を通じて成長できる点です。
優れた作品は商品化され、地域社会や広く日本全国に向けて販売されることで、地域の食文化や環境問題への意識を高めることを目指しています。
二次審査と決勝進出チームの特徴
二次審査では、一次審査を通過した14チームがオンライン上でプレゼンテーションを行い、海の問題への理解、商品性、発表の質を基に総合評価が行われました。決勝へ進出した9チームは、以下のような多様な課題魚を使った魅力的な商品を考案しています。
決勝進出チーム一覧
| 徳島県 | 徳島県立小松島西高等学校 | クロダイ(チヌ) | 阿波乃黒鯛柚子味噌茶漬け【パウチ】 |
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| 岡山県 | 岡山高等学校 | ボラ | シマレット〜ボラのぼっかけ〜【缶詰】 |
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| 兵庫県 | 兵庫県立香住高等学校 | ヒレグロ(ヤマガレイ) | 但馬漁師のまかない缶 ~やまがれいのじゃう~【缶詰】 |
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| 新潟県 | 新潟青陵高等学校 | エソ | 未利用魚ーザ【パウチ】 |
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| 東京都 | 穎明館高等学校 | アカエイ | エイージョ【パウチ】 |
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| 千葉県 | 千葉商科大学付属高校 | サルボウガイ・クロダイ・キビレ | 市川のいちくわ【パウチ】 |
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| 栃木県 | 栃木県立馬頭高等学校 | ネズミザメ(モウカザメ) | モロにサメの煮付け【缶詰】 |
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| 北海道 | 北海道ニセコ高等学校 | シイラ | 北海道白銀トロガノフ【パウチ】 |
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| 北海道 | 北海道小樽水産高等学校 | シイラ | 魚醤油 おいシイラ!【瓶詰】 |
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これらの商品の開発を通じて、高校生たちは地元の海洋問題の解決に寄与しようとしています。
各チームは、自らの地域や課題魚と向き合い、時には地元の漁業者や環境団体とも連携しながら、新しい食文化を創造する取り組みを進めています。その一部を紹介します。
- - 阿波乃黒鯛柚子味噌茶漬け(徳島県)では、養殖海苔の食害を引き起こすクロダイをビジネスの視点で分析し、地域貢献へつなげようとしています。
- - シマレット〜ボラのぼっかけ〜(岡山県)では、過去に水質汚染で敬遠されていたボラを再評価し、地域の郷土料理を通じて海の恵みを再び食卓に共演させようとしています。
- - モロにサメの煮付け(栃木県)は、地元のサメ食文化を復活させ、持続可能な水産資源の価値を高めようとする試みです。
今後の予定と最終審査の見どころ
決勝大会は2025年11月16日、東京・中野区にある四季の森公園で行われます。この大会は、地域の方々と連携しながら開発した商品を実際に披露する場であり、プレゼンテーションを通じたアイデアの発表が行われる予定です。
このイベントは、「ものがたりフェス2025」の一環として開催され、来場者は商品の実物を手に取って体験することができます。
全国から集まった高校生たちの情熱と創意工夫を体感し、支援する絶好の機会です。未来を担う彼らの挑戦を見守りましょう!