新しい乳化技術「レシソーム」によるオイル製品革命の幕開け

コスメディ製薬株式会社（京都市）が、経皮吸収処理に関する新しい乳化技術「レシソーム」の開発を発表しました。この技術は、オイルを肌に短時間で浸透させることが可能で、オイル特有の「べたつき」や「油っぽさ」を解消します。「レシソーム」の開発背景には、従来のオイル製品が持つ不快感を軽減したいという思いがあります。この技術は、主成分のレシチンを使用して乳化を行うところが特徴です。これによりオイル成分を適切に閉じ込めつつ、水分を効果的に保持します。また、この方法は合成界面活性剤を使用しないため、肌に優しいという利点も兼ね備えています。

オイル成分が50-70%含まれ、高い水分保持力を持つ「レシソーム」は、化粧水やクリームなどさまざまな形で応用可能であり、敏感肌や乾燥肌に適した製品開発が期待されます。新しいオイルの感触は、塗布した瞬間に「するっとみずみずしい」感覚が広がり、使用感の面でも革命をもたらしています。

技術的には、W/W/O型の小胞を用いてオイルと水分をバランスよく配合し、親水性ポリマーと組み合わせることで、高い浸透力を実現しました。実際に試験を行った結果、通常の乳化製品と比べて約1.5倍の浸透速度が確認され、皮膚表面のテカリが解消されることが明らかになりました。

コスメディ製薬は、ここのところの肌トラブルを抱える消費者に寄り添った製品の開発に力を入れており、乾燥やアトピー性皮膚炎の症状を軽減するための可能性を持つ製品展開も視野に入れています。このたび、「レシソーム」の技術が評価され、2025年5月に開催される「第12回化粧品産業技術展（CITE JAPAN 2025）」に出展予定です。

コスメディ製薬は、医療や医薬の領域で強みをもち、独自の創造性を追求しています。新たな製品が、顧客の期待を上回るよう貢献できることを願っています。身近な場所にこの新技術が広がり、明るい未来を迎えることが楽しみです。