2025年6月の職種別賃金伸び率ランキング
株式会社フロッグが6月に発表した「職種別賃金伸び率ランキング」では、アルバイト・パート、派遣、正社員といった異なる雇用形態別に賃金の変動が示されました。このデータは、主要9つの求人媒体から集計された情報に基づいています。特に注目されたのは、アルバイト・パートの中で「映像/イベント/芸能/キャンペーン」が増加率の1位に輝いたことです。ここでは、各職種の賃金状況を詳しく見ていきましょう。
概要
本調査では、雇用形態ごとに賃金の増減率を分析し、特に注目すべき職種をランキング形式でまとめました。アルバイト・パートは-2.27%から+4.84%、派遣は-1.71%から+0.79%、正社員は-0.10%から+1.71%と、広範な賃金の変動が見られました。
アルバイト・パートの賃金動向
アルバイト・パートの職種別賃金伸び率ランキングでは、1位が「映像/イベント/芸能/キャンペーン」(前月比+4.84%)で、特定の警備会社により高時給の求人が大量に掲載され、その結果として賃金が上昇したことが要因です。2位には「建設/土木/エネルギー」が入り、3位は「教育/語学/スポーツ」という結果になりました。
興味深いことに、最下位は「営業/事務/企画/管理」で、こちらは平均時給が-29円減少する結果となりました。これは、業界全体の需要が落ち着き、賃金水準が安定していることを反映しています。
派遣職の賃金推移
派遣の分野に目を移すと、「クリエイティブ(Web以外)」がトップ1位で、こちらも増加額は+15円、割合は+0.79%となりました。次位には「営業/事務/企画/管理」、続いて「ITエンジニア/IT系専門職」となっています。一方、ワースト1は「販売/接客/サービス」で、こちらは平均時給が-25円減少し、業界全体の低迷が影響を及ぼしています。
正社員の状況
正社員の賃金伸び率では、最も高い成長を見せたのが「映像/イベント/芸能/キャンペーン」で、こちらは+1.71%、その後に「クリエイティブ(Web系)」がつき、続いて「アミューズメント」となります。逆に最も厳しい状況にあるのは「ホテル/旅館/ブライダル」で、ここでは-267円の減少が見られ、市場の厳しさがうかがえます。
月ごとのデータを見ると、特に「映像/イベント/芸能/キャンペーン」は競争が激しく、月ごとに賃金の増減が見られます。
調査方法
今回の調査は、2024年5月から2025年6月までの情報を基に、それぞれの雇用形態以下の媒体から収集されました。
- - アルバイト・パート: 「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」
- - 派遣: 「はたらこねっと」「エン派遣」
- - 正社員: 「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」
最後に
今回のデータは、今後の採用市場の動向をよく理解するための貴重な資料となります。賃金の動向を知ることで、求職者は自分に合った仕事を見つけるための参考として利用できるでしょう。株式会社フロッグは、今後もこのようなデータを収集・分析し、求職活動を支援するための情報提供を続けていきます。