日韓連携の強化を目指す新会社「LOTTE HOTELS JAPAN」の設立

日韓連携によるホテル事業の新たな展開

株式会社ロッテホールディングスが、韓国ロッテグループのホテルロッテと共同で新たに「株式会社LOTTE HOTELS JAPAN」を立ち上げることを発表しました。この新会社は、東京を拠点に、日本国内でのホテル事業の拡充を目指します。ロッテグループは、1973年にホテル事業に参入後、着実に成長を遂げてきました。すでに39のホテルと14,135室を世界中に展開しており、日本でもロッテシティホテル錦糸町とロッテアライリゾートの2ホテルを運営しています。

ロッテグループは、約50年のホテル運営経験を持ち、海外展開においても高い評価を得ています。今回の新しい取り組みでは、日韓のシナジーを活かし、最適な形でホテルブランドを日本市場に導入する方針です。特に「ONE LOTTE」というスローガンの下で、日韓両国の事業アイデアを融合させた戦略が特色となっています。

新会社「LOTTE HOTELS JAPAN」では、全国のホテルオーナーとのパートナーシップを重視し、マネジメント・コントラクト（MC）方式を採用して、10年間で20のホテル、4,500室の建設を計画しています。この計画は、観光庁の予測に基づくもので、2024年には過去最高の3687万人の訪日外国人旅行者が期待され、韓国人観光客が23.9%を占めるとされています。これにより、韓国におけるロッテのブランド力が日本でも強い影響を与えることが期待されています。

新会社の設立にあたっては、福井朋也が代表取締役社長に就任しました。福井氏は、ウェスティンホテル東京やホテル日航アリビラでの経験を持つホテル業界の専門家です。彼のビジョンは、地域文化に根ざしたホスピタリティの提供であり、「一期一会」の精神を大切にしています。また、セレンディピティ（思いがけない出会い）に満ちた体験を通じて、ゲストに心に残る時間を提供することを目指します。

新会社では、ラグジュアリーホテルからリゾートホテルまで幅広いブランドポートフォリオをカスタマイズし、ウェルネスに特化した体験を提供します。具体的には、美容サプリや健康食品を活用したプログラム、温泉と静寂を楽しむプラン、地元の文化を体験できるアクティビティが組み込まれる予定です。

さらに、ロッテホールディングスとホテルロッテが持つ専門的な運営ノウハウを基盤に、オーナーとの長期的なパートナーシップを築きあげることに注力します。これは、単なる運営委託の枠を超え、成功に向けた真の協力体制を構築する意義があります。これにより、オーナーは安定的な収益を見込むことができ、ロッテのブランド力と相乗効果を発揮できるのです。

新会社設立を機に、日本市場におけるロッテの存在感がさらに高まることが期待されています。旅行の価値が変わりつつある今、LOTTE HOTELS JAPANは、より豊かな滞在体験を提供し、顧客のニーズに応えることを目指します。ロッテブランドらしい、心温まるサービスと新しい価値を創出する取り組みに注目が集まります。