ユーティリティ統合運用
2012-10-26 17:44:56

カナダ・アルバータ州が導入したユーティリティ統合運用技術「FlexNet」

カナダ・アルバータ州に位置するメディシンハット市で、電気、水道、ガスのユーティリティサービスを統合して運用するための新たな通信ネットワーク技術、「FlexNet」が採用されました。この技術を提供するのは、業界の先駆者であるセンサスです。FlexNetは、スマートメーター向けに設計された先進の通信技術で、スター型無線方式を用いています。これにより、異なるユーティリティ事業を一つのネットワークで効率的に管理することが可能になります。

近年、電気、水道、ガスなどのユーティリティの統合運用が求められる中、FlexNetは特に効果を発揮します。従来の方式では、それぞれのユーティリティが個別にネットワークを運営する必要がありましたが、FlexNetを導入することで、各サービスの連携が容易になり運営コストの削減にもつながります。アメリカやカナダでは、すでにこのマルチユーティリティ型AMI(高度スマートメーターインフラ)ソリューションが普及しており、実績も豊富です。

一方、英国では電力とガスがそれぞれ異なるユーティリティ事業によって提供されていますが、スマートメーターの運用に際しては同じ通信ネットワークを使用する仕組みです。日本でも、電力用スマートメーターの早期導入が進められており、センサスマーケティングのバイスプレジデントであるアンディー・スレーターは、日本の取り組みについて好意的に述べています。スレーター氏によれば、日本は政府と民間が一体となってスマートメーター及びスマートグリッドの導入に取り組む姿勢が非常に進んでおり、これは日本独特の状況であり、今後の発展にも良い影響を与えるとされています。

さらにスレーター氏は、通信ネットワークの選択が日本における「日本型マルチユーティリティ・モデル」を実現する好機であると強調しています。具体的には、電力、ガス、水道のうち、一つの分野がスマートメーターの導入をリードし、将来的には他のユーティリティとのネットワーク統合も進められるとのことです。センサスは、その技術的ノウハウを生かし、この分野のエキスパートとして、日本国内でのスマートメーターの導入を支援し、導入費用の削減にも貢献していく考えです。

メディシンハット市では、現在、一般家庭向けおよび商業用を対象にFlexNet通信ネットワークの試験的な導入が進められています。このプロジェクトでは、従来型のメーターからスマートメーターへの切り替えを実施し、具体的には利用料金の自動請求や遠隔監視の実現を目指しています。また将来的には、時間帯別料金などの新たな料金プランの提供も検討されています。

センサスは、その取り組みの一環として、複数のパートナー企業とともに、日本におけるスマートメーターの導入に向けたFlexNetの貢献について引き続き検証を行なっています。期待される成果として、ユーティリティサービスの効率化や顧客満足度の向上が挙げられています。カナダでの成功事例を日本に持ち込み、国内のエネルギーおよび水道事業者の経営効率向上を目指すセンサスの今後の展開に注目です。

会社情報

会社名
SENSUS
住所
22 Long Acre Covent Garden London
電話番号

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