近年、スマートフォンやミラーレスカメラの普及に伴い、多くの人々が簡単に高品質の写真を撮影できるようになりました。特に結婚式、七五三、運動会、成人式などの特別な瞬間を切り取った写真は、思い出を形にするためにプリントされることが多いです。しかし、これらのプリント写真が長期間にわたって色あせない訳ではないことが、最新の調査で明らかになりました。
福岡市に本社を置く株式会社福多デジタルフォトが実施した耐久性の比較試験によると、コンビニでよく利用されている「昇華型熱転写方式」でプリントされた写真は、色褪せが始まるのが約3年後であることが分かりました。この調査は、2025年の初めに行われ、報告された結果が驚きをもって受け止められています。一般的に、昇華型のプリントは、印刷直後は美しい色合いを保っていますが、時間の経過とともに変色が進むことが問題とされています。
一方、従来の銀塩写真は、長期間にわたって色あせることは確かですが、その劣化の度合いにはかなりの差があります。福多デジタルフォトは、3年間継続して飾った環境を模した実験を行い、どれほどの退色や変色が起こるのかを観測しました。実験では、コンビニの昇華型プリント写真が100時間の紫外線照射によって全体的に赤みが増し、大きく色褪せてしまったことが報告されています。試験結果は、昇華型と銀塩のプリントを並べて見ると、その違いが一目で分かるほど明確です。
試験の詳細
福多デジタルフォトが行った加速劣化試験には以下のような条件が設けられました:
- - 使用機器:キセノンランプ式促進耐候試験機
- - 実施条件:温度63℃、湿度50%RHの環境下、50 W/m2の紫外線を100時間照射。
- - 考察される経過期間:約3年
- - 試験実施期間:2025年3月6日~10日
- - 試料:昇華型プリント及び銀塩プリント
- - 設置施設:東京都立産業技術研究センター
この試験結果は、今後の写真プリントサービスに影響を与える重要なポイントです。特に、記念日や特別な瞬間の思い出を大切に保存するためには、どのプリント方式を選ぶか非常に重要です。
未来を見据えた取り組み
福多デジタルフォトでは、お客様の大切な思い出の写真が可能な限り美しく、長持ちするよう日々努力を重ねています。更に、アプリやWebの利便性の向上を進め、高品質な写真プリントサービスの推進を目指しています。そして、私たちのミッションは、これからの100年も美しさを継承していくことです。
今後の写真プリントを利用する際には、プリント方式の選択にも目を向けて、保存方法についても考慮をすることが大切です。写真を形にすることで、思い出を美しく残すための一助となれば幸いです。