アビタス通信が描く監査の未来
2024年12月に発行された「アビタス通信」Vol.58では、会計・監査・ガバナンスの専門家に向けた重要な情報が詰まっています。本号では、みずほフィナンシャルグループ(FG)が取り組んでいる内部監査の高度化について詳しく紹介されており、グローバルスタンダードへの移行や監査技術の向上を目指す改革が強調されています。
1. 国内の監査メソドロジーの全面改定
みずほFGは、国内の監査メソドロジーを全面的に改定しました。具体的には、「監査の網羅性の一層の充実」といった目的のもと、独自の運用から国際基準への切り替えを進め、国内外で共通の監査技法や用語の統一に取り組んでいます。これにより、監査業務のアウトプットの質を向上させることを目指しています。また、QA(品質評価)とIP(改善活動)の取り組みも強化しており、特に品質評価手法の刷新や新たな組織の設立が挙げられます。
2. 監査DXの推進
さらに、テクノロジーの活用も進んでおり、みずほリサーチ&テクノロジーズでは生成AIを利用した監査プログラムの自動作成が行われています。このようなデジタルトランスフォーメーション(DX)を通じ、監査の効率を高める工夫がされています。加えて、各グループ会社の監査員を対象にしたワークショップも開催され、知識やスキルの向上を図っています。
3. キャリア人材の採用と育成
みずほFGでは、内部監査部門において特に専門性が求められる人材の採用を進めています。ITやサイバーセキュリティ、AML(アンチマネーロンダリング)といった多様な分野から、人材を積極的に取り入れ、適材適所の実現を図る方針です。新規採用者にはサポート体制も整えており、オンデマンド研修やメンター制度を通じて、スムーズな業務への適応を支援しています。
4. ISACAの国際資格とAIコース
「アビタス通信」では、ISACA®が提供する国際的な資格の重要性も取り上げています。CISA(公認情報システム監査人)やCISM(公認情報セキュリティマネージャー)といった資格が、今後ますます重要になる中、特に注目されるのが新しく導入されるAIコースです。「AI Essentials」や「生成AI」「AIガバナンス」など、多様なカリキュラムが用意され、ITおよび監査の専門家に有益な知識が提供されることが期待されています。
5. ガバナンス系資格の取得支援
最後に、アビタスではCIA(公認内部監査人)資格やCISA、CFE(公認不正検査士)資格など、ガバナンス関連の国際資格取得を支援しています。特にCIA資格の累計合格者数が増加していることから、コーポレートガバナンスの重要性が高まっていることが窺えます。
以上の内容は、アビタス通信の最新号で詳しく解説されています。特に監査の未来を見据えた取り組みが紹介されており、対応に必要な知識やスキルの向上が求められる中で、自身のキャリア構築にも大いに役立つ情報です。
詳しい内容については、アビタス通信の公式ウェブサイトをご覧ください。(https://abitus.biz/press/)