北陸建築学生仮設住宅環境支援プロジェクト「GAPPA noto」
2024年に発足した「GAPPA noto」は、能登復興支援を目的とし、北陸の建築系学科を持つ7つの大学と1つの高等専門学校からなる20の研究室が連携して行うプロジェクトです。これは、居住者の心地よい住環境を提供し、地域コミュニティの形成を支援するための活動です。
プロジェクトの発足と背景
「GAPPA(がっぱ)」は石川県の方言で「一生懸命になる」という意味を持ち、この名の通り、プロジェクトはメンバーたちの熱意に溢れています。活動が本格的に始まったのは2024年の冬ですが、それ以前から準備が進められ、地域のニーズや現状を把握するための訪問が繰り返されました。
昨年度は、石川県能登半島で発生した豪雨の影響で活動が一時的に遅れましたが、この経験もメンバーにとって貴重な学びとなりました。年を重ねるごとに、活動はより活発になり、参加する学生たちは地域の人々との交流を大切にしつつ、様々なワークショップを開催してきました。
2024年度の活動報告
下見活動
6月21日、珠洲市の応急仮設住宅を訪れ、避難生活を送る人々からの話を伺いました。これにより、彼らの生活状況や必要な支援について理解を深めることができました。
現地訪問と交流
9月7日と14日には、輪島市内の仮設住宅団地を訪問し、今後の支援方法について議論を重ねました。そして、9月28日には珠洲市の仮設住宅を視察し、現地の状況を確認しました。
また、10月5日には仮設住宅に住む方々との「どこでもカフェ」に参加し、親しい会話を通じてコミュニティの形成を促進しました。11月には、仮設住宅のキッチンを広く使えるようにする「まなピタ」の製作ワークショップを行い、参加者同士のコミュニケーションを深める試みもしました。
地域とのつながりの強化
2024年のすべての活動を通じて、参加した学生たちは地域の住民と積極的に交流を持ち、彼らの声を大切にしました。12月には、餅つきや模擬店を通じて地域の皆さんとの関係を築き、楽しむ場を共に作ることができました。
今後の展望
GAPPA notoは発足2年目を迎え、更なる活動の充実が期待されます。2025年度には、地域での農作物育成プロジェクトや新たなワークショップを計画しており、参加者それぞれが自分の役割を見つけ、地域の人々と共に成長できる機会を提供していきます。また、「まなピタ」の改良版の配布や、グリーンカーテンの設置など新しい試みにも挑戦します。
「GAPPA noto」の活動は、今後も能登地域の復興に向けた重要な一歩として続けられます。プロジェクト参加者の多様な知恵と情熱が、地域の人々にやすらぎと希望をもたらすことを心から願っています。
関連ページ
「GAPPA noto」公式サイト