ベクターHDとミドクラジャパンがAIインフラ事業で提携、高性能GPU導入を加速

ベクターHDとミドクラジャパン、AIインフラの強化に向けた提携を発表

株式会社ベクターホールディングス（以下、ベクターHD）は、東京都港区に本社を構えるミドクラジャパン株式会社（以下、ミドクラジャパン）との間で、AIインフラ事業に関連する高性能GPUの調達に関する基本合意書（MOU）を締結しました。この合意により、両社はAIインフラの基盤に必要な資源の確保に向けて、効果的なパートナーシップを構築します。

プロジェクトの背景と目的

AI技術の進化に伴い、高性能な計算環境が求められるようになりました。特に、生成AIや大規模言語モデル（LLM）という高度なAIワークロードに対応するためには、高性能GPUが不可欠です。ベクターHDは、ミドクラジャパンの豊富な技術力と経験を活用することで、効率的なソフトウェア導入やGPUクラスター構築を図り、最適なAI利用環境を提供することを目指しています。

ミドクラジャパンの実績

ミドクラジャパンは、Supermicro社製のNVIDIA GPU（H200およびB200）を搭載したサーバーを、日本国内のAIデータセンターおよび様々なビジネスニーズに導入した実績があります。特にその信頼性が高く評価されており、高性能GPUの供給においても強固な地位を確立しています。このような信頼性を背景に、両社の提携が実現しました。

地方自治体との関係構築

ベクターHDは、今後、AIインフラを地方に設置する計画を進めます。この取り組みは、地方自治体や医療、研究機関との連携を強化するもので、地域経済との共生を図ることが目的です。また、電力や冷却、土地コストの最適化を通じて、「地域共生型AIインフラ」の実現を目指します。地域雇用の創出を通じてデジタル人材の育成にも貢献し、これまでのデータセンターが抱えていた社会的な課題に対する新たな解決策を提供します。

ミドクラグループとベクターHDの成り立ち

ミドクラグループは2010年に設立され、ネットワーク仮想化技術を世界に先駆けて提案してきたテクノロジースタートアップです。ソニーグループの一員としてエッジAI技術の革新に貢献し続けています。一方で、ベクターHDは1989年設立の企業で、国内最大級のソフトウェアダウンロードサイト「Vector」を運営し、電子契約サービスやポイントモールなどを展開してきました。

このように、ベクターHDとミドクラジャパンの提携は、ただのビジネスパートナーシップを超え、共通のビジョンの下で新しい社会インフラの構築を目指しています。両社の技術と知識を結集して、持続可能なAIインフラの運用が実現されることに期待が寄せられています。