特撮美術監督・三池敏夫氏が語る特別トークイベント
2025年7月26日、兵庫県神戸市にある阪神・淡路大震災記念人と防災未来センターで、特撮美術監督の三池敏夫氏を迎えたトークイベント『特撮美術監督・三池敏夫氏が語る【災害伝承×特撮】』が開催される。特撮映画やドラマでの多彩な経験を持つ三池氏が、災害伝承と特撮の関係についての貴重な視点を提供する。
イベントの概要
このイベントは、現在開催中の企画展「震災30年特別企画 2025 震災伝承の30年と未来」を受けた特別企画として行われ、参加は無料で、会場参加の定員は50名。オンライン参加は定員が無い上に、アーカイブ視聴も行われる。
実施時間は14:00から16:00までの約2時間で、事前の申し込みが必要だ。三池氏がこれまで担当してきた『ガメラ』や『ゴジラ』をはじめとする特撮作品との関わりを通じて、災害伝承の重要性やその表現方法について深く掘り下げられる予定だ。
映像作品『5:46の衝撃』
三池氏は特に、特撮技術を用いて作られた「5:46の衝撃」という映像に触れる。これは2002年から上映され続けているもので、阪神淡路大震災の発生時の様子を再現したミニチュア特撮による作品だ。実際の映像が存在しないため、特撮技術を駆使して再現されたものは、観客にリアルな震災の状況を伝える重要な役割を果たしている。
「この映像はただの映像ではなく、我々が経験した災害の記憶を後世に伝えるためのものです。特撮の技術を使うことで、より多くの人にその恐怖と教訓を感じてもらいたいと思っています」と三池氏は語る。
震災と特撮の融合
特撮の中には、ただのエンターテインメントにとどまらない力がある。災害の記憶を語り継ぐ手段ともなり得るのが特撮だ。三池氏は、自身の作品を通じて、どのように震災の教訓を伝え、特撮を用いて人々の心に響かせたのかを語る機会となる。
参加方法
申し込みは本日6月17日に開始され、先着順で受け付けている。申込締切は7月24日で、定員に達した場合は締め切られるので早めの申し込みが推奨される。会場での参加の他にも、オンラインで視聴できるため、遠方から参加希望の方にも敷居の高いイベントではない。
震災30年特別企画
また、現在開催中の企画展「震災30年特別企画 2025 震災伝承の30年と未来」は、11月3日まで続けられ、特に「災害伝承×特撮」というコーナーでは、三池氏が再現した震災に関する詳細な資料や、証言インタビュー映像などが展示されている。参加者は、作品を通じて震災との関わりを深めることができる。
このイベントは、ただのトークではなく、視覚的、感情的に震災の教訓を引き出す重要な機会である。特撮美術監督としての三池氏の貴重な視点に触れつつ、未来へとつなげる災害伝承について、共に学び、考える場に参加してみてはいかがだろうか。