2025年、樫本大進がベルリン・バロック・ゾリステンと共にヴィヴァルディの名曲《四季》の新録音を発表する。
この録音は、同作品の出版からちょうど300年、さらにベルリン・バロック・ゾリステンが結成されてから30周年を迎えたことから特別な意味を持つ。樫本はその一環として、音楽家たちと共にこの歴史的な録音に意義を見出し、さらにクスマウルから受け継いだ魂を込めて演奏を行う。彼がこのアンサンブルでの共演について語った言葉には、オーケストラとの自然な呼吸感が強調されており、そこには彼の師でもあったクスマウルの影響が色濃く反映されている。
ベルリン・バロック・ゾリステンは1995年に設立され、当初はベルリン・フィルのメンバーと古楽界のトップ奏者たちによって「モダン楽器で歴史的奏法を実践する」という革新的な思想が打ち出された。当時、古楽の演奏はベルリン・フィルではほとんど存在せず、ライナー・クスマウルの情熱がこの新しいアンサンブルの誕生を促した。彼の存在は、彼らが演奏する音楽に強い影響を与え、アンサンブルの個性を育む基盤となった。
樫本大進は、ジュリアード音楽院やフライブルクでの教育を経て、2009年にベルリン・フィルの第1コンサートマスターに就任。彼自身もソリストとして国際的に活動しており、バロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを誇っている。彼の演奏は、クラシック音楽愛好者の間で特に評価されており、数多くのコンクールでの成功も物語っている。
新アルバムのアートワークには、画家ヨハネス・イッテンの作品が採用され、付属ブックレットには樫本とライマー・オルロフスキーとのインタビューが掲載される。さらに、エッセイは《四季》の出版300周年を記念した内容で、音楽の歴史的な価値を再確認する機会ともなっている。
収録曲は、ヴィヴァルディの《四季》を構成する協奏曲が全て収められている。
- - 協奏曲第1番 ホ長調 RV 269〈春〉
- - 協奏曲第2番 ト短調 RV 315〈夏〉
- - 協奏曲第3番 ヘ長調 RV 293〈秋〉
- - 協奏曲第4番 ヘ短調 RV 297〈冬〉
録音は2025年1月、B Sharp Studiosで行われ、全体の収録時間は56分49秒。アルバムの発売日は2026年5月27日で、価格は6,600円(税込)となっている。これは音楽ファンにとって待望のアイテムであり、音楽的な革新を体験できる貴重な資料となるだろう。古楽の名作である《四季》が、どう新たに解釈され、演奏されるか、その全貌を楽しみにしている。特に、樫本がどのようにクスマウルの薫陶を受け継ぎ、自身のスタイルにどのように織り込んでいるかもまた一つの注目ポイントだ。この録音は今後の演奏会にも影響を与える可能性が高い。
最後に、音楽ファンやクラシック愛好者には、ぜひこの新しい録音を手に取ってその音楽美を楽しんでもらいたい。詳しくはHMV、タワーレコード、Amazonなどで購入可能であるため、気軽にチェックしてみてはいかがだろうか。彼らの歴史的な演奏が、どのようにここに新しい命を吹き込むのか、その瞬間をぜひ感じ取ってほしい。