富山発のベンチャー企業、就活ラジオが7000万円の資金調達を実施

富山発ベンチャー、就活ラジオが資金調達を実施

株式会社就活ラジオ（本社：富山県富山市、代表取締役：碓井一平）が、総額約7,000万円の資金調達を行ったことを発表しました。この資金調達には、富山のエンジェル投資家からの出資が含まれており、今後の事業展開への期待が寄せられています。

会社のミッション

就活ラジオの掲げるミッションは「はたらくその先に喜びを感じられる社会を作る」というもの。特に、日本の就職市場において見られる「大手と中小企業の採用環境の二重構造」に対し、地方の企業と学生とのマッチングを改善する取り組みを進めています。特に富山県では、企業の知名度の不足や条件面での競争が課題となっています。

就職活動の課題

近年、日本の就職活動では大手企業志向が強まり、多くの就活生が中小企業を避ける傾向が見られます。その結果、企業の求人広告に対する応募が集まりにくくなり、特に地方企業は厳しい状況にあります。また、厚生労働省によると、新卒者の早期離職率は高く、多くの学生が自分の適性に合わない職場に就職し、短期間で辞めるケースが増加しています。

解決策としての「AIタレンティー」

就活ラジオは、2025年3月に新たなマッチングサービス「AIタレンティー」をリリースする予定です。このサービスではAIを活用し、企業と学生の価値観や適性に基づいてマッチングを自動で最適化。すでに富山県内外で80社以上の企業と850名以上の学生が登録しています。

若者の就職活動をより良い方向へ導くため、条件検索を排除し、企業の具体名を伏せた状態での価値観に基づくマッチングを目指しています。これにより、学生がより自分に合った職場を見つける手助けをします。

資金調達の使途

今回調達した資金は、AIタレンティーの新機能の開発や、ユーザーインターフェースの改善に使われる予定です。特に、Z世代に親しみやすいデザインを取り入れることで、就職活動のネガティブなイメージを払拭する工夫を行います。また、カジュアル面談という新たな文化を定着させるための施策も計画しています。さらに、企業と学生のマッチング環境を改善するため、マーケティング戦略も強化される予定です。

投資家からの期待

出資者からは、就活ラジオの「無理な内定を無くす」という理念に深く共感したという声が上がっています。特にAIを用いたマッチングサービスは、企業と学生のより良い出会いを生み出す可能性を秘めています。地方発のサービスでありながら、全国的に通用する力を持っていると評価されています。

これからの展望

株式会社就活ラジオは、今後も学生と企業との新しい出会いを実現するために、価値観マッチングのさらなる進化を目指していきます。また、大学や地方自治体と連携し、地方創生と雇用の質的向上に向けた取り組みも加速していく計画です。未来には、自分らしく働ける社会の実現を見据え、地方と都市をつなぐ架け橋として活動を続けていきます。