第18回MOE絵本屋さん大賞2025の結果
2025年度の「第18回MOE絵本屋さん大賞」の結果が発表され、内田有美氏の作品『おせち』が見事第1位を獲得しました。この賞は、全国の3,000人の絵本専門店や書店のスタッフからの投票に基づき選定されるもので、年間で最も支持を受けた絵本が評価されます。
『おせち』の魅力
内田有美さんが文と絵を担当し、満留邦子さんが料理を、三浦康子さんが監修を行った本作『おせち』は、お正月の伝統料理を子どもたちに紹介する内容です。美しく描かれた彩り豊かなイラストとともに、おせち料理に込められた願いが丁寧に語られ、親子で楽しむことができる一冊となっています。特に、次世代に日本の文化を伝える重要な役割を果たす作品として評価されています。
受賞の背景
MOE統括編集長の門野隆氏は、受賞作品のテーマとして「コミュニケーション」を挙げています。『おせち』は、ただの料理紹介本ではなく、家族でおせちの意味を話し合いながら一緒に楽しめる作品であることから、多くの親子に支持されたのでしょう。また、二位には鈴木のりたけによる『大ピンチずかん3』が選ばれ、特に小学生において文字を読む促進となり、友人や家族との会話のきっかけを提供したとされています。
受賞作の一覧
以下は、今回の受賞作一覧です:
1.
第1位: 『おせち』 - 内田有美/文・絵、満留邦子/料理、三浦康子/監修(福音館書店)
2.
第2位: 『大ピンチずかん3』 - 鈴木のりたけ/作(小学館)
3.
第3位: 『どろぼうジャンボリ』 - 阿部結/作(ほるぷ出版)
4.
第4位: 『まてないの』 - ヨシタケシンスケ/作(ブロンズ新社)
5.
第5位: 『たれてる(?と!のえほん1)』 - 鈴木のりたけ/作(ポプラ社)
6.
第6位: 『おばけずし』 - 苅田澄子/作、柴田ケイコ/絵(金の星社)
7.
第7位: 『モモ(絵本版)』 - ミヒャエル・エンデ/文、シモーナ・チェッカレッリ/絵、松永美穂/訳(光文社)
8.
第8位: 『ぼくのいえ』 - 鈴木のりたけ/作・絵(PHP研究所)
9.
第9位: 『すいかのたね』 - 押本達希/作(ブロンズ新社)
10.
第10位: 『パンどろぼうとスイーツおうじ』 - 柴田ケイコ/作(KADOKAWA)
受賞者たちのコメント
内田有美さんは受賞に際し、「幅広い年代の方に楽しんでもらえる絵本を届けたい」とコメント。彼女の作品が持つ力が、多くの支持を得たことに感謝の意を示しています。
また、特別賞として「新人賞」が押本達希の『すいかのたね』(ブロンズ新社)、「ファーストブック賞」がはらぺこめがねの『おにぎりぱく!』(白泉社)が受賞しました。
この結果は、月刊MOEの2023年2月号に詳細が掲載されています。特集を通じて、受賞作家たちのコメントや彼らの作品の魅力に迫る内容が組まれています。
MOE絵本屋さん大賞について
MOE絵本屋さん大賞は、絵本の専門家たちによる選考で、最も支持された絵本をランキング形式で決定します。本アワードは、絵本の新たな価値を発見するための重要な機会となっていると言えるでしょう。今後、これらの受賞作がどのように広がっていくのか、期待が高まります。