子育て世帯の9割が知らない「応援席ハラスメント」とは

「応援席ハラスメント（応ハラ）」という新しい言葉が注目されています。この言葉は、運動会や発表会、試合において、保護者が見守る中で、他の保護者や子供たちに対して圧力をかけるような応援行動を指します。しかし、アクトインディ株式会社が運営する「いこーよファミリーラボ」の調査によると、実に9割の子育て世帯がこの言葉を聞いたことがないとのことです（88.6%）。

応援席ハラスメントの実態

運動会や発表会の際、保護者が熱心に応援する姿は微笑ましいものですが、その一方で「度を超えた応援」が問題視されています。例えば、過剰な指示やプレッシャーを与える応援は、周囲の雰囲気を悪化させたり、子供に負担をかけたりすることがあります。このような状況が「応援席ハラスメント」として取り上げられています。

調査結果の概要

調査の結果、約88.6%の保護者が「応援席ハラスメント」という言葉を知らないと回答しました。一方で、実際の保護者たちは「応援は子供の自主性を重んじる」、「結果よりも努力を褒める」、「周囲への配慮を忘れない」といったスタンスで、応援を行っています。

親たちの心温まる応援スタイル

調査では、親たちが心掛けている応援のスタイルについても言及されています。

- 「アドバイスやお説教じみた応援にならないようにしています」
- 「プレッシャーをかけすぎないように、マイナスな言葉は使わないようにしています」
- 「勝ち負けよりも、頑張る姿を褒めたいと思っています」

このような意見からも分かるように、多くの保護者が「応援席ハラスメント」に対する無意識的な配慮をしていることが明らかになりました。

応援される側の心情

また、調査は保護者自身の「応援されて嬉しかった経験」についても触れています。多くの保護者は、自分が応援されていた経験が子供を応援する際の感情に影響を与えていると感じており、その経験が「信頼感」や「サポートの気持ち」を生んでいることが分かりました。

親たちの体験談

- 「自分を信じてくれているからこそ応援してくれたんだと感じた」
- 「心配しないで応援してくれる声が、緊張を和らげてくれた」
- 「失敗した時に観客席からかけてもらった応援が大きな力になった」

このように誇らしい不安や心配な気持ちを理解してもらえる応援は、より心に響くものとなります。

子育てへの配慮

調査を通じて、子育て世帯の多くが自然と「応ハラにならない応援」を心掛けていることが分かりました。自らの行動を振り返り、子供たちに過度なプレッシャーをかけることなく、子供の気持ちに寄り添った応援をしようとする姿が見受けられます。これにより、保護者たちが「応援席ハラスメント」という言葉を知らなくても、実際には配慮を行なっていることが確認できました。