セルフケアの実態とその課題に迫る
最近、セルフケアが注目されていますが、実際にどれほどの人が効果を実感できているのでしょうか。クラシエ薬品株式会社が実施した調査によると、実に約6割のセルフケア実践者がその効果に対して「実感できていない」と回答していることがわかりました。今回は、その背景やセルフケアの実態、理想的なセルフケアについて掘り下げていきます。
セルフケアの実態
調査によると、20代から60代の男女の約69.3%がセルフケアを実践しているとのこと。その主な目的は「健康維持」であり、約33.2%がこの目的を挙げています。さらに、比較的少ない比率ではありますが、「病院に行く時間を節約するため」との回答も見られ、時間を大切にする現代のトレンドが反映されています。
情報源
セルフケアを始めるきっかけには、テレビ番組やSNSが大きな役割を果たしています。具体的には、「テレビ番組」は10.7%、「SNS」は9.8%の実践者が挙げており、ネット上の記事やまとめサイトも14.7%が参考にしていると報告されています。このように、メディアからの影響を受ける人が多い中、自分に合った情報を自ら探す姿勢が見られます。
日常の対処法
セルフケアの具体的な対処法として、多くの人が「睡眠・休養を十分にとる」(63.1%)、「適度な運動をする」(50.4%)、そして「食事の栄養バランスに気をつける」(47.7%)といった生活習慣の改善を意識していることがわかりました。これらは、取り組みやすい方法としてセルフケアのイメージを形成しています。
セルフケアにおける“もやもや”
調査の結果、セルフケアに熱心な人たちが感じるもやもやは、効果の実感がないことに起因しています。約6割の実践者がその効果を実感できていないという事実は、セルフケアの意識や取り組み方に課題があることを示唆しています。しかし、セルフケアを意識し、十分に取り組んでいる人の中では、80%以上がその効果を実感しているという結果も見られました。
さらに、セルフケアの意識と実践度には明確な相関関係があり、意識が高い人たちは対処法を多く知っている傾向があります。特に食事や栄養への理解、自らのメンタルへのケアが重要視され、意識の高低によって実践率に大きな差が生じることがわかりました。
理想のセルフケア
また、理想として挙げられたセルフケアは、単なる不調への対処ではなく、健康の維持や予防が中心です。実際に、50.6%の人が「気軽に取り組めること」を求めていると回答しており、対処療法よりも予防に重きを置く傾向があることが浮かび上がっています。これは、“養生”に基づく考え方に通じており、病気の予防や健康の維持に強い関心が寄せられていることを示しています。
まとめ
クラシエ薬品の調査結果は、セルフケアが単なる対処療法から健康の本質的な維持へとシフトしていることを示唆しています。効果を実感するためには、セルフケアの要素を組み合わせることが重要となり、特に食事や栄養のバランス、知識的なアプローチを意識することで、より良い成果が得られるでしょう。クラシエ薬品は、今後もこの視点を持って生活者のセルフケアを応援していきます。