小田急電鉄の2025年度設備投資計画
小田急電鉄株式会社は、2025年度に向けて鉄道事業の持続的進化を目指し、総額436億円の設備投資計画を発表しました。この計画では「安全対策の強化」と「サービスの向上」が主な柱となっています。
安全対策の強化
耐震補強工事の実施
近年、自然災害の激甚化が進んでいる中で、小田急電鉄は安全対策を強化することが急務とされています。具体的には、世田谷代田~登戸駅間の高架橋や、相模大野~東林間駅間の小田原線跨線橋において耐震補強工事が行われます。また、2024年度に発生した豪雨で被害を受けた東海大学前~秦野駅間では、補強工事が進められています。これらの取り組みにより、利用者の安全を確保していく方針です。
新たなホームドアの設置
加えて、安全性をさらに向上させるため、豪徳寺駅や千歳船橋駅などの10の駅で新しいホームドアが設置される予定です。この取り組みにより、ホームへの転落や列車との接触事故を防止し、安心して利用できる環境を提供することを目指しています。
サービスの向上
駅舎の橋上化
サービス向上の一環として、鶴川駅と藤沢駅では自由通路整備事業に合わせた駅舎の橋上化工事が進められます。これにより、駅周辺の回遊性が向上し、利用者の利便性が格段に増します。駅舎改良に際しては、広々とした空間を意識した設計がなされることが期待されています。
新型通勤車両の導入
さらに、新たに通勤車両「5000形」が新造されると共に、既存の「3000形」もリニューアルされ、車いすやベビーカー利用者に配慮した設計が施されます。これにより、全ての利用者が快適に過ごせる空間を提供することが可能となります。特に5000形車両は、大型強化ガラスを採用し、明るく開放感のある内装に仕立てられる予定です。
防犯対策の強化
さらに、安全面では車内防犯カメラの設置も進められています。これにより、犯罪抑止が図られ、安心して通勤・通学ができる環境が整備されることになります。全車両への防犯カメラ設置が完了することで、利用者はより安全に鉄道サービスを利用できるようになります。
結論
小田急電鉄の2025年度設備投資計画は、利用者の安全と快適なサービス向上を目指しています。これらの取り組みを通じて、地域社会からも愛される鉄道会社としての地位を確立していくことでしょう。今後の進展に期待が寄せられています。