新たな視点からの乳がん術後ケア
2025年7月31日、東京都中央区の銀座アイグラッドクリニックにて、乳がん術後の「アピアランスケア」をテーマにした実践講習が行われます。このイベントは、医療法人社団創雅会が主催し、国際的な医療アートメイク教育機関であるHawaii PMU Academy(HPA)が協力する形で設計されています。講習は、乳がんを経験した方々に対し、より良い外見を取り戻すための支援を目的としています。
乳がんとアピアランスケアの重要性
日本における乳がんの患者数は増加傾向にあります。そのため、術後の患者の生活の質(QOL)を向上させる「アピアランスケア」に関するニーズも多様化してきました。しかし、乳輪や乳頭の再建が保険適用外となるケースが多いため、必要なケアを受けられない患者も少ないのが現実です。厚生労働省のデータによれば、乳がん経験者の約35%が外見の変化により精神的な負担を感じています。この状況を受け、本講習では「医療的アートメイク」を活用した新しい支援の方法を具体的に提案することが目的です。
講習の詳細
講習は全3日間にわたって行われ、第2日目には実施現場での施術デモンストレーションがあります。講師には、アートメイク専門教育機関「アンフェ・アレオラケアアカデミー」のトップインストラクターである築地育美氏が参画。シェラ・フアレス氏が提唱する乳輪再建メソッドも実演されることで、医療現場における実践的なスキルの習得が期待されます。
目的と意義
「アピアランスケア」は美容の枠を超えて、患者の尊厳や自己肯定感を支える重要な医療的サポートであると考えられています。銀座アイグラッドクリニックは、制度や保険診療にとらわれず、患者一人一人の人生に寄り添ったケアを目指しており、日々の診療と教育を通じて新しい支援体制の確立に努めています。本講習は、保険適用外でも可能な支援の形を模索し、患者が前向きに日常を取り戻せるよう心と体両面からのサポートを目指しています。
今後の展望
申請後、この講習を契機に大学病院や関連施設との連携を強化し、がん患者向けのアピアランスケア外来などの新たな取り組みも視野に入れています。その中では、ブレストQ(乳がん患者のQOL評価指標)を活用し、より包括的な支援体制の構築を計画しています。さらに、オンラインサロンの設立も計画しており、医療現場や患者のニーズに耳を傾けながら、情報共有とコミュニケーションの場を提供していく考えです。
お問い合わせ先
本講習や取り組みに関する詳細は、銀座アイグラッドクリニック(
[email protected])までお問い合わせください。