入社直後の休職を防ぐための採用時確認ポイント
近年、人手不足の中で新たに採用された社員が、入社直後にメンタル不調を訴えて休職するケースが増えてきています。そのため、企業側は採用段階での確認が必要だと感じていますが、実際にはどこまでできるのか、そして何を確認すべきなのかが難しい問題となっています。
一般社団法人クレア人財育英協会が公開した解説動画では、特定社会保険労務士が、離職票などの情報からこの問題に迫る方法を紹介しています。以下にその内容を詳しく解説します。
離職票を利用する意義
雇用保険の離職票には、離職前の月毎の賃金支払基礎日数や賃金額が記載されています。この情報をもとに、欠勤があったかどうかを推測することが可能です。たとえば、給与が月給制である場合、欠勤控除がない月にはその月の暦日数が記載されます。もし月の日数が不自然に少ない場合、何らかの理由で休んでいた可能性が考えられます。
ただし、年次有給休暇については出勤したものとして計算されるため、これによって日数が減少することはありません。つまり、離職票に基づくチェックは、あくまで参考—それだけでは完全な判断材料にはなりません。
確認に必要な配慮
離職票は再就職の際に必ず提出しなければならない書類ではなく、求職者から同意を得た上で、目的をきちんと説明することで確認が可能になります。健康に関する情報は特にデリケートな個人情報であるため、職業安定法に基づいても、収集は業務の目的に必要な範囲に限られなければなりません。
病名を詮索するような質問は避け、職務遂行の可能性をテーマにした質問をすることが求められています。そのため、面接では「健康状態についてどう思いますか?」というあいまいな質問をするのではなく、「何か特別な配慮が必要な場合は教えてください」といった形式で、配慮が求められます。
解説動画のご紹介
クレア人財育英協会では、実際に現場で寄せられる質問に対して、特定社会保険労務士が「結論→理由→対応策」の順に短時間で答える解説動画を制作しました。この動画は約2分半で視聴可能で、社内研修や朝礼でも活用できる内容となっています。
質問会の開催について
さらに本協会では、報道機関や企業向けの個別質問会も開催します。具体的な事例をもとに、より詳細な内容を理解したい方には、電話やオンラインで直接質問できる機会を設けています。このイベントは無料で参加でき、事前に事務局に連絡することで参加が可能です。
結論
企業が入社直後の従業員の休職を防ぐためには、採用段階での確認が不可欠です。離職票を利用したり、求職者に十分な配慮を行うことで、未来のトラブルを減少させることが可能になるでしょう。採用担当者は、これらの方法を考慮しながら、適切な人材判断を行うことが求められます。