JTBが箱根と河口湖を結ぶ新たな観光モデルを導入
株式会社JTBと同グループのJTBGMTが、2025年10月から箱根と河口湖を結ぶ新しいツアーを開始します。このツアーは宿泊者を対象に、ただの移動にとどまらず観光体験として設計されています。日本が誇る温泉地・箱根と、富士山を望む美しい河口湖の魅力を両方味わえる機会を提供するこの取り組みは、観光業界に新たな風を吹き込むでしょう。
新たな滞在型観光モデル
本ツアーの最大の特徴は、宿泊者が箱根と河口湖の両エリアを一度の旅行で効率的に巡れる点です。それぞれのエリアは、少々アクセスが面倒かつ時間を要するため、その回遊ができる画期的な仕組みには観光客の期待が寄せられています。具体的には、箱根と河口湖の間を乗り換えなしで直行するバスを運行し、その間に車窓からの絶景やガイドによる解説を楽しめます。これにより、観光地間の移動だけでなく、移動中にも観光を楽しむことができます。
本ツアーの詳細
新ツアーは「サンライズツアー」として販売され、2025年10月2日から12月25日まで計39回催行される予定です。月〜木曜日を基本に運行され、往復料金は17,000円、片道は9,000円という設定で、英語ガイドが同行するシステムを採用。観光客は土地の魅力を直接体験しながら、滞在時間を効率的に使えるように設計されています。また、宿泊地からの出発も可能で、観光のニーズに応じた柔軟な利用ができる点も魅力の一つです。
地域観光の振興
この新たなツアーの導入に関して、箱根町観光協会や富士河口湖町観光連盟からも大きな期待が寄せられています。観光名所としての箱根や河口湖の認知を高め、訪日旅行者にとってより快適でアクセスしやすい環境を整えることが目指されています。これにより両エリアの観光消費の増加が期待され、地域経済の活性化にも寄与するでしょう。さらに、将来的には静岡の熱海や伊豆地域への拡大も計画しており、旅行者にとっての選択肢が増えることから、豊かな体験が得られることを目指しています。
地域の協力
地域の観光協会関係者もこの取り組みに対して期待を寄せています。箱根町の佐藤専務理事は、「“豊かな箱根”を目指すため、地域が一体となる姿勢が非常に重要です」と語っており、JTBの積極的な関与に感謝を表明しています。また、ピアノ・テーマを志向する富士河口湖町の山中部長も、今後の訪日旅行者の受け入れに向けた新しい連携モデルの構築に期待を寄せています。
まとめ
JTBの新しい「サンライズツアー」は、訪日旅行者にとっての新たな観光のスタイルを確立する試みとして注目されています。観光モデルの進化により、箱根と河口湖の魅力が相乗効果を生み出し、その結果、観光業界全体が活性化することが期待されています。