日本初開催の動物福祉アワード
国際的に活動する畜産動物福祉団体、コンパッション・イン・ワールド・ファーミング(CIWF)が、2022年に「グッドファーム・アニマルウェルフェアアワード2022」を日本で初めて実施します。このアワードは、日本を含むアジア地域での動物福祉の促進を目的に設けられています。CIWFは、ヨーロッパ、アメリカ、アジアなどで半数以上の大手食品会社とパートナーシップを成立させ、飼育される動物の福祉向上に寄与しています。
CIWFの目指すもの
CIWFが提唱する動物福祉は、単なる飼育環境の改善だけでなく、肉や乳製品、魚、卵の生産と消費の削減というプラネタリーヘルスガイドラインに基づいています。具体的には、すべての食品会社が科学的な根拠や成功事例に基づき、自社のビジネスプログラムに動物福祉の要素を取り入れています。この取り組みは、サプライチェーン全体に広がり、持続可能な社会の実現を目指しています。
そこで「グッドファーム・アニマルウェルフェアアワード」は、企業がどのように動物福祉に貢献しているかを評価する場として設けられています。2021年には、台湾でアジア初の同様のアワードが実施され、大手小売企業のカルフールが「グッドエッグ・アワード」を受賞しました。このように、アワードは企業間の健全な競争を促し、業界全体の意識を高める役割を果たしています。
受賞部門と応募要項
「グッドファーム・アニマルウェルフェアアワード2022」には、以下の4つの部門があります。
- - グッドエッグ・アワード: 2027年までにケージフリーエッグを使用する方針を掲げる企業を表彰。
- - グッドチキン・アワード: ブロイラー鶏の愛護基準向上に尽力する企業を対象。
- - サステナブル・フード・アンド・ファーミング・アワード: 環境保護や生物多様性への取り組みが評価されます。
- - プラネット・フレンドリー・アワード: 食品の生産過程での肉類削減目標の達成を目指す企業。
これらのアワードは、応募を受け付けており、受賞者は2022年6月15日にロンドンで開催される授賞式で発表されます。応募は公式ウェブサイトから行え、締め切りは2022年4月8日です。具体的な情報は
こちらからご確認いただけます。
動物福祉の重要性
動物福祉が企業のブランド価値向上に寄与する背景には、消費者の意識の変化があります。特に、環境保護や持続可能な社会に対する関心が高まる中で、企業の責任ある行動が求められています。このアワードを通じて、多くの企業がより良い飼育環境の実現に取り組むことが期待されます。
日本でも動物福祉が注目される中、CIWFとともに企業が連携し、動物たちの権利を守りつつ持続可能な未来を創ることができるのか、注目されます。各社の挑戦に期待しましょう。