スキリージ、EUで承認
2024-08-23 12:07:28

アッヴィのスキリージ、潰瘍性大腸炎治療薬としてEU承認を取得

アッヴィのスキリージ、潰瘍性大腸炎の新たな治療選択肢



2024年7月、アッヴィが製造するスキリージ(リサンキズマブ)が中等症から重症の潰瘍性大腸炎(UC)に対する治療薬として欧州委員会の承認を取得しました。この承認により、スキリージは欧州連合内で4番目の適応症を獲得し、さらなる治療の選択肢が提供されることになります。

この承認は、スキリージの効果と安全性を評価するために行われた2つの重要な第III相試験(INSPIRE試験とCOMMAND試験)のデータに基づいています。これらの研究では、スキリージが主要評価項目である臨床的寛解を顕著に達成し、また粘膜治癒に関する重要な副次評価項目も達成しました。特に、INSPIRE試験では、スキリージを投与された患者の約37%が12週目に粘膜治癒を達成し、プラセボ群の12%と比較して大きな差が見られました。

潰瘍性大腸炎は、慢性的かつ予測不可能な疾患で、患者は持続的な症状の緩和を求めています。リエージュ大学病院の消化器内科の教授、エドゥアール・ルイ氏は、この病気が患者の生活に大きな影響を与えることを指摘し、スキリージが長期的な治療目標を達成する手助けとなると述べました。

スキリージでの治療過程


スキリージの使用にあたり、まずは寛解導入療法として0、4、8週にわたり1200mgを静脈内に投与し、その後は症状に基づいて維持療法として180mgまたは360mgを8週ごとに皮下投与することが推奨されます。

世界的な影響


潰瘍性大腸炎は世界で約500万人が影響を受けており、罹患率は増加傾向にあります。主な症状には下痢、腹痛、血便などが含まれ、患者は日常生活において大きな苦痛を経験しています。このような背景の中で、スキリージの承認は広範な患者層に新たな治療の選択肢をもたらします。

医療界の反応


アッヴィの研究開発部門のエグゼクティブバイスプレジデント、ルーパル・タッカー氏は、今般の承認により、既存の治療法にうまく反応しない患者に対する新しい治療の可能性が広がると期待を寄せています。スキリージは炎症性腸疾患(IBD)治療薬のポートフォリオを強化し、医療従事者に対して新たな選択肢を提供することになります。

臨床試験の成果


INSPIRE試験とCOMMAND試験の結果は、The Journal of the American Medical Association(JAMA)でも公開され、多くの医療専門家に注目されています。これらの試験結果によれば、スキリージは特に生物学的製剤やJAK阻害剤による治療歴がない患者において、粘膜治癒の達成において顕著な結果を示しています。研究データは、今後の治療戦略において重要な基盤となるでしょう。

まとめ


スキリージの承認は潰瘍性大腸炎に苦しむ多くの患者にとって、希望の光となります。新たな治療選択肢がもたらす可能性は大きく、アッヴィの取り組みが今後の医療における重要な役割を果たすことが期待されています。

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