奈良県立美術館が誇る特別展「仮面芸能の系譜」
奈良県立美術館が開館50周年を迎え、特別展「仮面芸能の系譜―仮面芸能のふるさと奈良―」が開催されます。この展覧会では、奈良大和の地で育まれた仮面芸能を体系的に紹介します。特に注目すべきは、仮面だけでなく、装束、楽器、さらに歴史的資料や復元模造作品も展示されるという点です。これにより、訪れる人々は仮面芸能の多様な魅力を見つけることができるでしょう。
仮面芸能は、日本の文化において長い歴史を持つものです。先史時代から続くこの希有な文化は、縄文時代の土面に起源をもち、飛鳥時代には百済から伝わった伎楽、平安時代には雅楽と舞楽が確立されました。また、水田耕作と密接に関わる田楽や、古来の予祝舞や翁舞、中世の猿楽から洗練された能や狂言がその系譜に名を連ねています。
この展覧会では、特に奈良の仮面芸能が持つ独自性に光を当て、多彩な展示内容が予定されています。さらに、期間中には様々な関連イベントも開催されます。参加者は特別対談や公演を楽しむこともでき、仮面芸能の深い歴史や魅力をより身近に感じることができるでしょう。
様々なイベントが楽しめる
特に注目されるイベントは、特別対談「まつりといのりの仮面芸能」です。講師には奈良県立大学の客員教授である岡本彰夫氏と、天王寺楽所雅亮会副理事長の小野真龍氏が招かれ、雅楽や舞楽をテーマに約90分間の対談が行われます。この特別対談は10月1日(日)に予定されており、予約は完了していますが、興味のある方は次回の開催を待つ価値があります。
また、奈良豆比古神社の翁舞保存会による特別公演も楽しみの一つです。この公演では、地元に伝わる翁舞を鑑賞できる絶好の機会となります。日時は10月29日(日)14時からで、事前予約制ですが、観覧することで奈良の伝統文化を感じることができるでしょう。
さらに、奈良県立美術館の学芸員によるギャラリートークも行われ、より深く展覧会を楽しむ機会が提供されます。参加には観覧券が必要ですが、これは多くの来館者にとって貴重な体験となることでしょう。
開催概要
会期
- - 2023年9月30日(土)~11月12日(日)
前期展示:2023年9月30日(土)~10月22日(日)
後期展示:2023年10月24日(火)~11月12日(日)
開館時間
休館日
- - 10月2日(月)・10日(火)・16日(月)・23日(月)
観覧料
大・高校生:1,600円(1,400円)
小・中学生:1,400円(1,200円)
※団体料金は20人以上の場合の料金です。
無料観覧対象
- - 奈良県内在住の小・中学生、身体障がい者手帳を持つ方とその介助者、外国人観光客などが無料で観覧可能です。
アクセス
- - 近鉄奈良駅から徒歩5分、JR奈良駅からバスでのアクセスも便利です。
この特別展は奈良の文化に触れる良い機会ですので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。