ウルシステムズの支援で三菱マテリアルのDXが加速するオンラインサービス

ウルシステムズの支援によって実現した「Tool Assistant」

ウルシステムズ株式会社が、三菱マテリアル株式会社の新たなオンラインサービス「Tool Assistant」の開発を支援することが決まりました。三菱マテリアルは非鉄金属メーカーとして知られ、主に金属加工用の切削工具や耐摩工具、建設工具を提供しています。これらの工具選定には専門的な知識と豊富な経験が不可欠ですが、熟練者不足が今後の大きな課題とされています。これに対処するため、三菱マテリアルは新たなサービス開発に着手しました。

Tool Assistantの目的と機能

「Tool Assistant」は、素材や加工内容、さらにはスピードやコストなどの要素を考慮し、顧客に最適な工具を提案します。これは、長年培ったベテラン社員の知見をデジタル化し、オンラインからでも迅速に工具選定ができる仕組みを目指しています。ウルシステムズは、このプロジェクトにおいてプロジェクトマネジメントと技術支援の両面で積極的に関与しました。

プロジェクトマネジメント支援

ウルシステムズの支援チームは、一般的なプロジェクト運営のノウハウをもち、新規サービスや情報システムの開発に役立つ知識を補強しました。問題が発生した際には迅速に介入し、開発チームが成功体験を得られるようサポートしました。このように、ウルシステムズはガイド役としてクライアント側をサポートし、プロジェクトの円滑な進行に貢献しました。

技術的な支援

技術支援に関しては、三菱マテリアルの技術営業チームと緊密に連携して、工具選定の知見をアルゴリズムとして組み込む作業を行いました。さらに、開発チームから取り上げられた50以上の機能の実現可能性を検証し、実運用に適したコストで提供できることを確認しました。これらの検証はPoC（概念実証）を通じて行われ、技術的な根拠に基づくサービスが実現しています。

サービスの導入と影響

2024年10月31日には「Tool Assistant」が正式にリリースされ、サービス利用者は順調に増加しています。このオンラインサービスは、切削加工業界の生産性向上に寄与するだけでなく、熟練技術の継承にも役立っているとされています。三菱マテリアル加工事業カンパニーの成毛氏は、ウルシステムズのサポートについて次のように述べています。「システム完成がゴールではなく、リリース後も自社のビジネスが継続していく必要性を理解して支援してくれた」と感謝の意を表しました。