インスメッドが発表した2024年第2四半期の業績
2024年8月8日、米国ニュージャージー州を拠点とするインスメッド社が、2024年第2四半期の業績とビジネスアップデートを発表しました。この報告は、深刻な疾患と闘う患者に対する新たな治療法の提供を目指すインスメッドの取り組みを反映しています。
収益の成長と新製品の展望
2024年第2四半期の総収益は9,030万ドルに達し、前年同期比で17%の成長を見せました。この収益増加は、主にアリケイス(アミカシンリポソーム吸入用懸濁液)の市場における堅調な需要によるものです。アリケイスは、米国、日本、欧州の全地域で2桁の成長を達成しました。
特に、米国での売上は6,380万ドル、日本で2,110万ドル、欧州およびその他の地域で540万ドルとなり、各地域における成長が顕著です。これに伴い、2024年全体のアリケイスの売上見込みは3億4,000万ドルから3億6,000万ドルの範囲で維持されています。
新薬ブレンソカチブの承認申請へ向けた活動
インスメッドは、気管支拡張症患者を対象とした新薬「ブレンソカチブ」の承認申請を2024年第4四半期に行う予定です。この新薬は、第Ⅲ相ASPEN試験で良好な結果を得ており、呼吸器疾患の悪化を統計的に有意に減少させることが確認されています。インスメッドのCEOウィル・ルイス氏は、試験の結果が新たな治療の道を開くものと期待を寄せています。
試験の進捗状況として、今後120名の医療従事者を採用し、気管支拡張症に対する疾患啓発やアリケイスの情報提供を行う予定です。また、鼻茸を伴わない慢性鼻副鼻腔炎(CRSsNP)患者を対象としたブレンソカチブの第Ⅱb相試験も継続しています。
RPおよびTPIPの進展
インスメッドは、肺高血圧症(PH-ILD)患者を対象としたTreprostinil Palmitil Inhalation Powder(TPIP)の第Ⅱ相試験についても進展を報告しています。このプロジェクトは、引き続き2025年に第Ⅲ相試験を開始する予定です。
最近、インスメッドは株式の公募を完了し、合計14,514,562株を発行し、約7億1,320万ドルの資金調達に成功しました。
今後の展望
インスメッドは、今後もアリケイスやブレンソカチブの開発を推進し、深刻な疾患に苦しむ患者のために新たな治療法の提供を目指していきます。事業の成長を続けながら、患者のニーズに応えるための努力を惜しまず、革新的なソリューションを提供し続ける構えです。これからの製品とサービスの展開に注目が集まっています。