高槻市にて、特産品の一つである「服部越瓜(しろうり)」が旬を迎えました。令和7年7月17日、JAたかつき清水支店で行われた品評会には、地元の農家から選りすぐりのシロウリが10点出品され、出品者たちはその出来栄えを競い合いました。服部越瓜は、大阪府の地域に密着した伝統野菜で、その歴史は約100年前にさかのぼります。ここ高槻市を代表するこの野菜は、「なにわの伝統野菜」として認証されており、府内においても特に注目されています。
服部越瓜は、収穫可能な時期である7月初旬から出荷され始め、地域の農家によって塚脇、西之川原、宮之川原、浦堂などの周辺で特別に育成されています。一つのシロウリは長さ約40センチ、重さは約800グラムに達し、独特の形状を持っています。特に特徴的なのは、頂部がくびれた形状と薄緑色の中に淡い白縞が入った美しさです。また、シャキシャキとした食感がその特徴で、多くの人々に愛されています。
この日は、シロウリの品評会だけではなく、参加農家の身近なコミュニティの絆が強まる場でもありました。農林業祭実行委員会により毎年開催されるこのイベントは、出荷最盛期に実施され、地域の農業の活性化や伝統の継承が目的となっています。
品評会では、見た目の美しさを基にした1次審査を行い、選び抜かれた5点が次に進みます。そこで行われる2次審査では、実際に包丁でシロウリを半分に切り、肉の厚さや中身の状態が詳細に評価されます。今年の審査員であった大阪府北部農と緑の総合事務所主任専門員の山野氏は、「今年は梅雨明けが早く、猛暑が続いたため、栽培環境は厳しかった。しかし、出品されたシロウリはその中で育った苦労が表れており、優秀賞に選ばれた森本秀次さんのシロウリは、色合いも素晴らしく、中身がしっかりとしており、見事な出来栄えだった」と高く評価しました。
伝統野菜である服部越瓜は、今後も地域の農産物として多くの人々に知ってもらう必要があります。これからのシーズン、ぜひ一度このシロウリを味わってみてはいかがでしょうか。地域の農家が育てた味わい深い野菜、服部越瓜を通じて、高槻市の豊かな食文化を感じてみてください。