未来の産業を支える軽量四足歩行ロボット「HLQ Air」が登場
2023年10月5日、東京大学発のロボットベンチャー企業Highlanders, Inc.が新たに開発した四足歩行ロボット「HLQ Air(エイチエルキューエアー)」のベータ版を提供開始しました。このロボットは、小型で軽量という特徴を持ち、特に複雑な地形でも安定した移動能力を誇ります。
1. HLQ Airの特長
AIによる歩行制御
HLQ Airは、機械学習と強化学習を利用したAI歩行制御アルゴリズムを搭載しています。この技術によって、様々な環境の変化に対して即座に姿勢を補正できます。従来のロボットが苦手とした不整地や傾斜のある場所でもスムーズな動作を実現しています。特に、センサーからのデータをもとにリアルタイムで関節のトルクや位置を調整することで、不安定な場所でも安心して移動が可能です。
耐衝撃性とメンテナンス性能
小型のロボットにとって、耐衝撃性とメンテナンスのしやすさは非常に重要です。HLQ Airは高強度樹脂やカーボン素材を使用しており、衝撃に対しても優れた耐久性を発揮します。万が一破損した場合でも、パーツ単位での交換が可能なため、手間がかかりません。これにより、コストを抑えてメンテナンスができる利点もあります。
コンパクト設計
HLQ Airは、A4用紙と同じサイズで設計されており、狭い場所でも容易に移動することができます。このコンパクトさにも関わらず、必要な機能を維持し、さらなる走破性を実現しています。屋内外を問わず、さまざまな現場のニーズに応えることができるのです。
2. ロボットの基本スペック
HLQ Airの具体的な仕様は以下の通りです。
- - 寸法(スタンバイ状態): W600 x D280 x H150mm
- - 寸法(起立状態): W600 x D280 x H280mm
- - 質量: 8.5kg(バッテリー含む)
- - 最大積載重量: 3.5kg(徐歩モード)、2.0kg(通常歩行)
- - 駆動方式: 電動アクチュエータ(関節4自由度)
- - 最高移動速度: 平均3m/s
- - バッテリー駆動時間: 25分(連続歩行)、90分(静止状態)
- - 走破性能: 30cm段差、35°傾斜
- - 通信方式: Wi-Fi(IEEE 802.11 b/g/n、2.4GHz)
これらのスペックにより、HLQ Airは様々な業界での利用が期待されています。特に、インフラ関連の企業や研究機関ではその特性が重宝されるでしょう。
3. 会社のビジョン
Highlanders, Inc.は「労働をロボットで一掃する」という大胆なビジョンを掲げています。HLQ Airは、その実現に向けた第一歩に過ぎません。今後も新たな技術を開発し続け、産業界におけるロボットの役割を拡大していく予定です。
HLQ Airの正式な製品版は2025年内のリリースを予定しており、今後もその進化に注目が集まります。
会社概要
- - 会社名: 株式会社 Highlanders
- - 設立: 2023年5月
- - 資本金: 1,000,000円
- - 代表取締役: 上原 昇馬
- - 事業内容: ヒューマノイド/四脚ロボット開発、ロボット用シミュレータ提供等
- - 所在地: 〒170-0005 東京都豊島区南大塚2-11-10 ミモザビル3階
今後の展開にぜひご期待ください。