香川県が丹下健三設計の体育館保存を求める運動を強化しています

香川県高松市に位置する「旧香川県立体育館」は、世界的建築家・丹下健三が手がけた名作です。しかし、香川県の行政は、この重要な建物の解体を決定し、保存計画が危機に瀕しています。この決定に対して、県民の間では強い反発が生まれており、署名活動が進行中です。

署名活動の状況

7月28日に始まった署名活動は、わずか1か月で45,000筆を超える賛同を集めました。特に8月31日に行われたビラ配りでは、わずか2時間で1,764筆の署名を集める大盛況となりました。これは、香川県民がこの建物の保存を熱望している証拠であり、旧香川県立体育館が地域のシンボルであることを示しています。

記者会見の実施

8月26日には、署名活動の背後にある期待や懸念を探るための記者会見が行われました。この場で、建築の文化的価値に関する資料が提示され、専門家による耐震性能評価も紹介されました。特に、大地震時にも建物が倒壊することがなく、耐震改修も可能であるという情報は、保存の必要性を訴えかける大きな要素となりました。

登壇者は、旧香川県立体育館の再生委員会のメンバーをはじめ、建築や法律の専門家たちで構成されています。彼らは保存活動の重要性や、今後の展望について意見を述べ、県の行政と対話の場を求めました。

文化的価値とは？

丹下健三設計の旧香川県立体育館は、その独特な建築構造やデザインから、文化財としての価値が高く評価されています。建物は、地域社会に根ざした活動の集いの場としても重要な役割を果たし、多くのイベントやスポーツ活動が行われてきました。この体育館の保存が達成されれば、地元住民だけではなく観光客にとっても貴重な文化遺産となるでしょう。