小金沢健人展「煙のゆくえ」
2016年9月13日から25日まで、東京のスパイラルガーデンにて小金沢健人展「煙のゆくえ」が開催されます。小金沢は武蔵野美術大学の映像学科を卒業後、ドイツに移り住み、ベルリンを拠点に多くの国で作品を発表してきました。彼の作品は、日常の中で見逃しがちないくつかの瞬間や変化を、映像、ドローイング、インスタレーション、パフォーマンスといった多様な手法で捉えています。
本展では、彼がドイツで発表した粘土のオブジェが回転するインスタレーションを大規模に展開し、アトリウム空間全体を使った作品が注目を集めます。作品の中には、山のドローイングや自然からインスパイアを受けた形象も含まれており、これらは意外な動きや形を持つことで観客を驚かせることでしょう。粘土のオブジェに伴う煙は、形を持たず不規則に現れ、漂いながら消えていきます。このような作品は、自然の不可控さとそれを制御したいという願望が交錯し、新しいシャーマニズムとも呼べる空間を形成します。
展示のハイライト
大型インスタレーション
本展で特に目を引くのは、日本初公開となる大型インスタレーションです。2015年に発表された映像作品『Why We Build』に繋がる粘土のオブジェが組み合わさり、高さ16mの天井に向かって煙が漂いながら、訪れる人々に一度きりの非日常的な体験を提供します。様々な形と動きが交差した瞬間の美しさをぜひご体験ください。
ドローイングの壁面
また、展示会場では、長さ20mの壁面が300枚のドローイング『mountains』で埋め尽くされています。ドローイングには、それぞれ異なる形と色を持つ3つの山が描かれ、力強い筆致で表現されています。これらの作品は、一枚ごとに異なる表情を持ち、見る者を引き込むことでしょう。
開催概要
- - 会期:2016年9月13日(火)—9月25日(日)
- - 時間:11:00—20:00(会期中無休)
- - 会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
- - 住所:東京都港区南青山5-6-23
- - 交通:表参道駅B1・B3出口すぐ
- - 入場料:無料
- - 主催:株式会社ワコールアートセンター
- - 企画制作:スパイラル
編集ノート:展示会期間中、会場内に設けられる『MINA-TO』では、小金沢が選んだ『mountains』のドローイングを額装して展示・販売します。詳細は後日、スパイラルの公式ウェブサイトをご確認ください。アートに触れ、自然との新たな関係を見つける貴重な機会になることでしょう。