キヤノンITSとファーストアカウンティング、業界標準EDIとPeppolの接続を実現
キヤノンマーケティングジャパングループの一員であるキヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)とファーストアカウンティング株式会社(以下、ファーストアカウンティング)が、業界標準の電子データ交換(EDI)システムである「EDI-Master」と国際的な標準規格「Peppol」に間のデータ変換テストを成功裏に完了したことを発表しました。この取り組みは、デジタルインボイスを活用した請求業務の効率化と全体的なデジタル化の推進にとって重要な一歩となります。
デジタルインボイス導入の背景
2023年から施行されたインボイス制度により、請求書や納品書を含む請求業務はより複雑化し、企業にとっての業務負担が増加しています。この過程で、デジタル庁は官民連携でPeppolを基盤とする国内のデジタルインボイスの標準仕様「JP PINT」を策定しました。この標準化は、異なる企業のシステム間でデータ交換を円滑にし、業務プロセスの効率化を目指しています。
EDIとPeppolの連携の重要性
EDIは、企業間で取引情報を電子的に交換するために業界ごとに標準化された規約やファイルフォーマットを利用していますが、日々進化するビジネス環境に合わせて、Peppolの採用が進むことが期待されています。特に、EDIを利用する企業がPeppolに接続することで、多様な企業との間でデジタルインボイスの送受信が可能になると考えられています。
テスト内容と成果
キヤノンITSとファーストアカウンティングは、業界標準EDIとPeppol間でのデータ交換を実現すべく、異なるファイルフォーマット間でも変換ができるかを共同で検証しました。この結果、EDIを利用する企業がPeppolのネットワークに参加している他の企業ともデジタルインボイスのやり取りが可能になる道が開かれました。
双方の期待
キヤノンITSのデジタルイノベーション事業部門担当の村松昇氏は、この成果を高く評価し、業界の壁を越えた電子データでの商取引の実現を期待しています。また、ファーストアカウンティングの森啓太郎社長も、業界を越えて受発注から請求まで効率化できるソリューションに向けて一歩近づいたとの認識を示しています。
次なるステップ
今後、両社はさらなる連携を強化し、皆さまのビジネスの価値創造につながる取り組みを続けてまいります。また、EDI-Masterシリーズは、インターネットEDIを含むさまざまな電子商取引ソリューションを提供しており、業務の効率化に貢献することを目指しています。
さらに、Peppolは30カ国以上で普及が進んでおり、ファーストアカウンティングは日本におけるPeppolサービスプロバイダーとして、信頼の置けるアクセスポイントを提供しています。
企業間の商取引がデジタル化される未来に向け、両社はさらに努力してまいります。これにより、コスト削減やスムーズな業務プロセスの実現が期待され、デジタルインボイスの利用が広がっていくことでしょう。