介護業界に新風を吹き込むウェルモと豊岡市の協力
福岡県に本社を持つ株式会社ウェルモは、兵庫県豊岡市と画期的な協定を結び、介護認定調査にAIを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しようとしています。この協定の目的は、介護業界の効率化と質の向上です。
介護認定調査の現状と課題
介護認定調査は、高齢者の介護度を判定するために不可欠なプロセスです。毎年約5,000件の申請がある豊岡市では、調査員が高齢者の自宅で約1時間の聞き取りを行い、その内容を手書きでメモした後、様々な書類を作成します。しかし、この作業には多くの時間と労力がかかっており、調査員は「しっかり話を聴きたいけれど、メモに追われている」という現状があります。また一方で市民からは「メモに忙しくて話を聞いてもらえていない」と感じる声も寄せられています。
このような背景から、効率化が求められています。
ウェルモの「ミルモレコーダー」
ウェルモは、「ミルモレコーダー」という音声記録AI要約サービスを導入し、介護認定調査における会話データを自動的に資料に変換する仕組みを構築します。これにより、調査員がメモ取りに追われる時間を減らし、高齢者とのコミュニケーションにより多くの時間を割くことが可能になります。調査票の作成が迅速となることで、職員の負担軽減や市民サービスの向上も期待されています。
実証検証の展開
ウェルモは豊岡市から提供される実証フィールドを基に、実際の認定調査に音声記録を活用します。調査員が「ミルモレコーダー」を使うことで、簡単に介護認定調査票を作成できるシステムを提供します。また、職員向けの研修やサポートも行い、現場実用を目指します。
今後の展望
今回の協定は、介護認定調査にAIを活用する先駆的な取り組みであり、豊岡市が目指す市民サービスの向上に向けた重要なステップとなります。両者は、このプロジェクトから得られる知見を元に、他の自治体にとってのモデルケースとなることを目指し、その成果を広く共有する方針です。
株式会社ウェルモについて
株式会社ウェルモは、「人ありき」のテクノロジーをテーマに、介護業界向けの革新的なDXソリューションを提供しています。その取り組みとして、地域資源情報を集約する「ミルモネット」、AIによる作業の自動化「ミルモオートメーション」、音声記録AIによる「ミルモレコーダー」など、多岐にわたるサービスを展開しています。設立からのわずか10年で、さまざまな介護現場の課題解決に貢献しています。
未来の介護業界が、より快適で効率的になることは間違いありません。ウェルモと豊岡市の協力が、この業界の新しいスタンダードを作り上げていくことでしょう。